時代が変わっても、この焼肉は変わらない@炭焼 金竜山

白金高輪に佇む名焼肉店『金竜山』。もうかれこれ二十年近くも通っただろうか。焼肉界にも流行り廃りがあるのが常だが、ここはずっと変わらぬ人気を誇っている。その理由はなんだろう。圧倒的なクオリティか、唯一無二の味わいか。いや、それもあるが、一番の魅力は“安心感”なのかもしれない。

いつ訪れても最高の肉が揃い、シンプルに焼くだけでその美味しさが証明される。「上タン塩」は、歯を入れれば肉汁がじんわりと溢れ、タン特有の旨味がダイレクトに感じられる。

「特上ロース」は、サシの入り方が芸術的で、口に含むとスッと溶ける。その舌触りは焼肉の概念を超え、まるで和牛の刺身のよう。

「特選レバー」は、鮮度がすべて。火を通せばとろりとした食感に変わり、レバー特有の甘みが際立つ。

「シンシン炙り」は、赤身ならではの力強い旨味に、表面を軽く炙ることで香ばしさを加える。

「ハラミ」は赤身の濃厚さとジューシーさのバランスが絶妙で、噛むほどに肉の旨味が広がる。

「ホルモン」は、脂の甘さが口いっぱいに広がり、とろけるような味わい。

この店の焼肉は、タレや薬味でごまかすものではない。肉そのものの力を信じ、必要最小限の味付けと火入れで仕上げる。店主の目利きによって選ばれた極上の和牛を、ベストな状態で味わう——それが『金竜山』のスタイルだ。

時代が変わり、焼肉のトレンドが移り変わろうとも、『金竜山』は変わらない。それが、この店の魅力であり、長年通い続ける理由なのだろう。肉好きならば、一度は訪れるべき店。ご馳走様でした。

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炭焼 金竜山
東京都港区白金3-14-1 第１マンション　１Ｆ
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131602/13001625/