2025.03.11 夜 蒲田で楽しむ、ポップなベトナム料理@ミ・レイ 世界料理(アジア) 大井・蒲田 3000円〜4999円 ★★★☆☆ 蒲田のベトナム料理といえば、ここが思い浮かぶ人も多いだろう。『ミ・レイ』。ベトナムの屋台のような活気ある雰囲気を持ちながら、どこか洗練された印象もある。ポップな音楽、カラフルなイラスト、日本人スタッフのきめ細やかな接客。そのバランス感覚が、この店ならではの個性を生んでいる。 料理はベトナムの伝統的なスタイルを軸にしながら、素材の組み合わせや味の構成にひと工夫を加えている。まずは「海老の生春巻き」。ライスペーパーはもっちりと弾力があり、具材の食感と対比を生む。味の決め手は、甘みとコクのある味噌ベースのピーナッツソース。ヘルシーながらも、満足感のある一皿だ。 次はちょっと冒険して「特選凹焼き」。ココナッツの風味がほんのりと香る生地の中には、とろとろの具材。まるでベトナム版たこ焼きといった趣だが、韓国のサムギョプサルのように添えられたハーブや野菜と食べさせる。ハーブの種類が東南アジアのそれであり、新感覚を生む。 「青いパパイヤのサラダ」は、シャキシャキとした食感のパパイヤと海老の組み合わせが特徴。辛味と酸味が絶妙なバランスで、食べ進めるうちにじんわりとクセになる。 続く「鶏モモの塩唐辛子和え」は、焼きや揚げではなく茹でた鶏モモを使用。噛むほどに広がる塩気と辛味、そして酸味が後を引く味わいに。 主食系では「焼き豚肉のせビーフン」が印象的。冷製ビーフンに、しっかりと味付けされたカリッと焼かれた豚肉。さっぱりとした酸味が全体をまとめ、重さを感じさせない仕上がりになっている。 「五目チャーハン」は、炒めすぎない、しっとり仕上げが特徴。日本のチャーハンのようなパラパラ感ではなく、米と具材が一体となったまとまりのある食感。口に運ぶと、ほのかな甘みと香ばしさが広がり、まるで現地の屋台で味わうような素朴で優しい美味しさが感じられる。 蒲田という土地柄、ディープなローカル感を想像してしまうかもしれないが、実際は親しみやすく、現代的なベトナムバルといった趣の店だ。ベトナム料理の奥深さと、日本人の感覚にフィットするアレンジ。そのちょうどいいバランスを楽しめる一軒でした。ご馳走様です。 — ミ・レイ03-3732-3185東京都大田区蒲田5-1-4 関根ビル 2Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1315/A131503/13003307/