2025.03.10 昼 卵好きの、卵好きによる、卵好きのための朝食@下町たまご食堂 一卵亭 居酒屋・定食 上野・浅草・日暮里 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 卵を主役にした朝食メニューは、実に多い。 卵かけご飯、ベーコンエッグ、オムレツ、出汁巻き卵、スクランブルエッグ……。気がつけば、朝の食卓にはいつも卵がある。それほどまでに、日本人の朝と卵は切っても切れない関係なのだ。そんな卵料理の数々が一堂に会した専門店がある。店の名は『下町たまご食堂 一卵亭』。 提供されるのは、奇をてらったアプローチではなく、あくまで日常の延長線上にある“ちょっといい朝ごはん”。ただ、素材を厳選し、シンプルな料理だからこそ、その魅力を最大限に引き出す工夫がなされている。 その代表格が「下町濃いたまごはんセット」だ。 主役となるのは、ブランド卵「サンキの濃卵(こいたま)」。一般的な卵よりもコクがあり、黄身の色も濃い。そこに、宮城・山形産の「ひとめぼれ」を炊き立てで添える。泡立てた白身がふんわりとご飯を包み、濃厚な卵黄が中央に鎮座する。そこへ出汁醤油をひと垂らしすれば、甘みとコクが際立ち、シンプルな一杯が奥行きを持ち始める。白身と黄身、それぞれの食感の違いもまた面白い。 「ベーコンエッグ」もまた、シンプルながらも手のかかった一皿。カリッと焼かれたベーコンの香ばしさ、適度な火入れで仕上げられた半熟の卵。それぞれの持ち味が、丁寧な仕事によって引き出されている。 決して派手さはないが、朝の時間を穏やかに過ごすにはちょうどいい。日常よりもちょっとだけ良い朝食。そんな時間を求める人にこそ、この店はちょうどいい。朝食の時間を少しだけ丁寧に過ごしたい。そんな気分の日に訪れたい店だ。ご馳走様でした。 — 下町たまご食堂 一卵亭03-5834-8909東京都文京区根津2-37-1https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131106/13244055/