2025.03.06 昼 400年の時を蒸す、道修町の酒饅頭。@御菓子司 高岡福信 デザート 大阪市 〜999円 ★★★☆☆ 大阪・道修町。薬問屋が立ち並ぶこのエリアに、ひっそりと佇む和菓子の老舗がある。 その名も『御菓子司 高岡福信』。創業は寛永元年(1624年)。実に400年の歴史を誇り、かつて豊臣秀吉公の御膳預りを務めた家系が手がけたという、由緒正しき菓子司だ。その伝統は今も脈々と受け継がれ、大阪を代表する和菓子店のひとつとして、地元の人々に愛され続けている。 そんな店の名物が「酒饅頭」。店頭では、コンビニの肉まんのように蒸し器の中で整列する姿がなんとも愛らしい。 蒸気とともに立ち上るのは、ほのかに甘酸っぱい糀の香り。ふかふかの饅頭を頬張れば、もっちりとした生地の弾力と、ふわっと広がるやさしい甘み。そして、中には自家製の備中大納言小豆の餡がぎっしり。しっとりとした口当たりに、上品な甘さとほのかな酸味が重なり、食べ終えたあとも余韻が残る。 この饅頭の生地には、餅米と糀を使った自然発酵の技法が施されているという。気温や湿度によって発酵具合が変わるため、仕上がりは日々微妙に異なる。まさに、生きた饅頭。400年の歴史を持ちながらも、どこか素朴で親しみやすい。そんな魅力にあふれた御菓子だった。ご馳走様です。 — 御菓子司 高岡福信06-6231-4753大阪府大阪市中央区道修町4-5-23https://tabelog.com/osaka/A2701/A270102/27017423/