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2025.03.02 夜

ジビエと歩む、フレンチの探求。@レストランユニック

フレンチ

目黒・白金・五反田

10000円〜29999円

★★★★☆

目黒にひっそりと佇む『レストランユニック(restaurant unique)』。シェフはフランスでの修行経験を経て、この地に自身の店を構えた。店名の「ユニック」はフランス語で「唯一無二」を意味する。その名の通り、シェフの個性とこだわりが詰まった料理が楽しめる一軒だ。

フレンチの技術に裏打ちされた料理は、どれも素材の味を最大限に引き出すものばかり。特にジビエ料理に力を入れており、フランス料理らしい濃厚な味を追求するうちに、自然とたどり着いたのではないかと思わせる仕上がり。その料理を、一人で作り上げるというのも驚きだが、それを感じさせない完成度の高さに舌を巻く。

料理のラインナップはこちら。

「自家製ライ麦パンと豚のリエット」
まずはシンプルながら、店の実力が光る一皿。酸味と香ばしさを兼ね備えたライ麦パンに、滑らかでコクのある豚のリエットを添える。リエットのまろやかさがパンの風味と絶妙にマッチし、スタートから気分が高まる。

「モンドールチーズのグラタン 黒トリュフ」
パンを器に見立てたかのような、モンドールチーズをたっぷりと流し込んだ贅沢な一品。こんがりと焼かれたパンの香ばしさと、とろけるチーズの濃厚なコクが口の中で一体となる。さらに黒トリュフの芳醇な香りが重なり、シンプルながら奥深い味わいを生み出す。ワインと合わせたくなる、フレンチらしい贅沢なアプローチ。

「ブリオッシュ フォアグラテリーヌ 安納芋 ハチミツ」
濃厚なフォアグラのテリーヌに、甘さを引き立てる安納芋と蜂蜜を合わせるという組み合わせ。さらに、胡椒がアクセントを加え、甘みとコクのバランスが秀逸。ブリオッシュのサクッとした食感も心地よく、食べるごとに違った表情を見せる。

「野鳥のビスク」
鳩、うずら、雷鳥を使ったパワフルなスープ。濃厚でありながら、しつこさのない洗練された味わい。ジャーキーのように仕上げた肉片が添えられ、スープとともに楽しめる工夫も面白い。ビスクを飲みながら、自然とグラスを手に取りたくなる。

「平目と海老のムースのパイ包み焼き 白ワインソース」
しっとりとした平目に、ふんわりとした海老のムースが寄り添う。それをサクサクのパイで包み、香り高い白ワインソースとともにいただく。火入れの技術が光る、フレンチの王道的な一皿。

「網取り鴨のロースト サルミソース」
ジビエの持つ野性味を、巧みに引き出した鴨のロースト。サルミソースのコク深い味わいが、鴨の旨味を最大限に引き立てる。火入れの妙が感じられる一皿で、噛むほどに旨味が溢れ出す。

「プリン」
締めはフレンチらしい濃厚なプリン。ラム酒の香りが際立ち、卵のコクとほろ苦いカラメルが余韻を残す。甘さ控えめで、食後の満足感をじっくりと味わえる一品。

フランスでの経験を経て、シェフが見つけた“フレンチらしさ”の答え。それが、この店の濃厚なソース、ジビエ、そしてクラシックな手法に詰まっている。決して奇をてらうことなく、王道を突き詰めたからこそ生まれる個性。ジビエの季節ならなおさら。ここでしか味わえない一皿に出会いに行く価値は、十分すぎるほどにある。ご馳走様でした。

レストランユニック
03-6451-0570
東京都目黒区目黒3-12-3 松田ビル 1階
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131601/13163184/

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