2025.02.27 昼 江戸の春を包む、関東風桜もちの原点@長命寺 桜もち デザート 両国・錦糸町・小岩 〜999円 ★★★★☆ 関東風桜もちの原点、向島『長命寺桜もち』。 創業は享保2年(1717年)。江戸時代から続く老舗で、関東風桜もちの元祖とされる名店である。隅田川沿いの桜並木とともに、春の風物詩として親しまれ続けてきた。関西の道明寺粉を使った桜もちとは異なり、長命寺の桜もちは薄焼きの生地で餡を包むのが特徴。このスタイルこそが“長命寺系”として、関東風桜もちの象徴になっている。 もともとの発祥は、初代・山本新六が「隅田川沿いに落ちる桜の葉を活用しよう」と考えたことに始まる。桜の葉の香りを移すために包むようになり、これが長命寺桜もちの形となった。香りを楽しむものとして、もともと葉は食べずに外すのが正式とされる。だが、ここでひとつ言わせてほしい。**ミトミえもんは桜の葉は食べる派だ。**笑 さて、主役となる「桜もち」。 生地は小麦粉を水で溶いて薄く焼き上げたもの。ほんのりと弾力があり、しっとりとした質感。関西風のもち米のつぶつぶ感とは対照的で、舌の上を滑らかに転がる。そして包まれるのは、きめ細やかなこし餡。甘さは控えめで、なめらかな舌触りが特徴だ。 そして、やはり桜の葉の塩気がたまらない。餡の甘みをぐっと引き締め、独特の香りが鼻を抜ける。この塩味こそが、桜もちを桜もちたらしめる要素と信じている。笑 ただし、長命寺の桜もちは、三枚の葉で包まれているので、食べる派の人も一枚だけ残すのが良いでしょう。塩漬けの桜葉の塩味が絶妙なアクセントとなり、甘さとのコントラストが楽しめる。 歴史と伝統を味わうひととき。江戸の粋に思いを馳せながら、春の訪れを感じる。これぞ、江戸の桜もちの原点。ご馳走様でした。 — 長命寺 桜もち03-3622-3266東京都墨田区向島5-1-14https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13002949/