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2025.02.17 昼

流れる水のように。余韻を残す塩ラーメン。@ラーメン専門店 徳川町 如水

ラーメン・つけめん

名古屋市

1000円〜2999円

★★★★☆

名古屋のラーメン界に燦然と輝く名店、『ラーメン専門店 徳川町 如水』。その名に込められた「如水」とは、水のごとく柔軟でありながら、どんな形にもなり得るという意味を持つ。この店のラーメンもまた、まるで流れる水のように、一切の無駄を削ぎ落とした洗練の一杯だ。シンプルでありながら、そこに秘められた技術と情熱は計り知れない。

店の前には、平日にも関わらず長蛇の列。この光景こそが、如水の実力を物語っている。開店と同時に席が埋まり、ひとり、またひとりと丼を抱えながら至福の表情を浮かべていく。そんな様子を眺めながら、期待が高まる。

今回のオーダーは「塩」。如水の真価を最も感じられる一杯だ。まずはスープを一口。澄み切った琥珀色のスープから、煮干しや節系の旨味がふわっと広がり、芳醇な香りが鼻を抜ける。その後に追いかけてくるのは、じんわりとした動物系のコク。

スープの土台となるのは、純系名古屋コーチンの丸鶏。さらに、約30種類もの厳選された天然素材を使い、幾重にも折り重なる旨味の層を生み出している。塩ラーメンにありがちなあっさりしただけのスープではなく、動物系と魚介系の出汁が繊細にバランスを取りながら、奥行きと深みを兼ね備えた仕上がりになっている。

麺は、豚骨ラーメン系に見られるような細麺ストレート。適度なコシがあり、スープをしっかりとまとってくれる。やや硬めに仕上げられたその歯ごたえが、食べ進めるごとにスープと一体化していく感覚が楽しい。具材も抜かりない。しっとりと柔らかいチャーシューは、肉の旨味が濃縮されており、スープと見事なハーモニーを奏でる。メンマはコリコリとした食感が心地よく、噛むごとに味の変化を楽しめる。

この塩ラーメン、シンプルに見えて実に奥行きのあるラーメン。スープをひと口、またひと口と飲み進めるうちに、気づけばレンゲを持つ手が止まらない。雑味のないクリアな味わいが、最後の一滴まで飽きさせることなく、塩の旨味が舌の上に余韻を残す。まさに「如水」の名にふさわしい、流れるように洗練された一杯。ご馳走様でした。

ラーメン専門店 徳川町 如水
052-937-9228
愛知県名古屋市東区徳川町201
https://tabelog.com/aichi/A2301/A230110/23000971/

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