2025.02.15 昼 オムライス、裏メニューにして名物。@キッチン千代田 洋食 名古屋市 1000円〜2999円 ★★★★☆ 名古屋の老舗洋食店、『キッチン千代田』。街の喧騒を抜け、扉を開ければ、そこには昔ながらの洋食の香りが広がる。華美な装飾はない。派手な演出もない。ただひたすらに、洋食の王道を貫く店。ハンバーグ、オムライス、カツ、どれもがこれぞ洋食と言える佇まいだ。 まずは「ハンバーグ定食」。見るからに詰まった肉の密度。箸を入れると、じんわりとした肉汁が広がる。肉の臭みは一切なく、噛むほどに旨味が増していく。デミグラスソースは濃厚ながらも重すぎず、肉との一体感を生み出す。トロッとしたソースが絡むことで、よりハンバーグの甘みとコクが引き立つ。洋食の王道とはこういうことだ、と納得させられる一皿。 そして、知る人ぞ知る「オムライス」。メニューには載っていないが、名物として名高い裏メニューだ。特徴的なのは、そのチキンライスの完成度の高さ。口に入れると、鶏肉の旨味とケチャップのコクが一体となり、バランスの良さに驚く。特に、胡椒のスパイス感がアクセントになり、甘みのあるケチャップの味わいにキレを与えている。 卵はふんわり系ではなく、昔ながらの薄焼きスタイル。薄く均一に仕上げられた卵が、チキンライスを優しく包み込み、懐かしさとともに完成度の高さを際立たせる。派手なビジュアルではなく、シンプルに美味しさを追求したオムライス。これぞ洋食の本流だ。 昔ながらの味わいに、確かな技術が宿る洋食。その安定感に、思わず「これこれ、こういうのが食べたかった」と頷く。奇をてらうことなく、定番を磨き上げることでたどり着く完成形。名古屋の洋食文化を支え続ける『キッチン千代田』。名店と呼ばれるにふさわしい一軒だ。ご馳走様でした! — キッチン千代田052-331-3896愛知県名古屋市中区千代田3-7-7https://tabelog.com/aichi/A2301/A230105/23000349/