2025.02.14 昼 最高のバレンタインデー。@パティスリー カーヴァンソン デザート 四ツ谷・市ヶ谷・飯田橋 3000円〜4999円 ★★★★☆ シャッターの半分しまった店構え。看板も控えめで、気をつけていなければ通り過ぎてしまいそうなほど素っ気ない外観。しかし、この無機質な空間の奥には、驚きに満ちたショコラの世界が広がっている。知る人ぞ知る名店、神楽坂エリアの『パティスリー カーヴァンソン』。 ちなみに、この日はバレンタインデー。世間が華やかなチョコレートに包まれる日だが、ここには派手な装飾も甘ったるい誘惑もない。あるのは、カカオという素材の持つ力を研ぎ澄ました本質的なショコラだけ。 まず試したのは「アメール 80%」。シンプルなガトーショコラながら、その味わいは想像を超える。カカオ80%のビターな力強さがまず広がり、続いてやわらかな甘みが後を追う。一般的な甘いガトーショコラとは一線を画し、むしろカカオそのものを楽しむための大人の一品だ。 続いて「フォンダンショコラ」。フランス産のチョコレートをカカオ80%にブレンドし、濃密な口溶けに仕上げている。ここで驚きなのが、仕上げに振りかけられるゲランド産の岩塩とフランス産の白胡椒。甘みと塩味のコントラストが際立ち、白胡椒のスパイシーな香りが後味を引き締める。これはワインやウイスキーと並ぶ「嗜好品」と言っていい。甘いものの枠を超え、カカオの奥深さを楽しむためのショコラだ。 そして、この時期限定の「四つ葉のクローバー」。バレンタイン向けの半生焼き菓子詰め合わせで、「焼きフォンダン」「焼きトリュフ」「キャトル・キャールシトロン」「マンディアンミッキー」が並ぶ。どれも焼き菓子の枠を超え、しっとりとした口当たりと深みのある味わい。 ただ甘いだけではない、深みのある味わい。ミトミえもんにとって、忘れられないバレンタインデーになった。甘さを求める人よりも、カカオの奥深さに浸りたい人へ。ショコラを「嗜む」ための一軒、『パティスリー カーヴァンソン』。ご馳走様でした! — パティスリー カーヴァンソン03-5228-3931東京都新宿区筑土八幡町1-2 第3NKビル 1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13035194/