2025.02.11 昼 辛口つゆとむにっと蕎麦、天ぷらの香りに包まれて@分上野藪 かねこ そば 埼玉 1000円〜2999円 ★★★☆☆ 浦和の静かな住宅街にひっそりと佇む『分上野藪 かねこ』。 東京・上野に本店を構える老舗「藪蕎麦」の暖簾分けとして誕生したこの店は、江戸前蕎麦の伝統を受け継ぎながらも、独自の風格を漂わせています。藪蕎麦といえば、辛口のつゆと細打ちの蕎麦が特徴。つゆのキレと蕎麦の香りが際立つ、まさに江戸の粋を感じさせるスタイルです。 今回いただいたのは「天せいろ」。 こちらの蕎麦は藪蕎麦らしさを残しつつ、むにっとした独特の食感が特徴的。細打ちでありながらも程よいコシがあり、噛むたびにそば粉の香りが立ち上がる。辛めのつゆにさっとくぐらせれば、蕎麦の甘みとつゆのキレが絶妙なバランスで共鳴。わさびとの相性も抜群で、ツンとした刺激が蕎麦の旨味を一層引き立ててくれます。 天ぷらのラインナップは、海老、メゴチ、帆立、いんげん、茄子。衣は薄く軽やかで、揚げたての香ばしさが口いっぱいに広がる。抹茶塩でいただくと、素材本来の味が際立ち、特に「帆立」の甘みや「茄子」のジューシーさが印象的。ここで注目したいのは、天ぷらの油自体が一種の調味料として機能していること。そのコクと香ばしさが蕎麦の繊細な風味と見事に調和し、天ぷらと蕎麦を交互に楽しむことで一層奥深い味わいが生まれます。 締めには、とろみのある蕎麦湯を。藪蕎麦特有の濃いめのつゆと合わせることで、蕎麦の風味を余すことなく堪能。浦和に訪れたなら、江戸前の伝統を楽しみつつ、藪の蕎麦をぜひ味わってみてください。 ご馳走様でした。 — 分上野藪 かねこ048-822-6392埼玉県さいたま市浦和区仲町2-9-11https://tabelog.com/saitama/A1101/A110102/11000044/