2025.02.10 夜 予約の取れない、キタナシュラン焼肉。@金剛苑 焼肉・肉料理 両国・錦糸町・小岩 10000円〜29999円 ★★★★☆ 江戸川区の住宅街にひっそりと佇む、隠れた焼肉店『金剛苑』。 外観は決して洒落たものではなく、時代を感じさせる昭和の香りが漂う、いわゆる“キタナシュラン”系。しかし、この店の真価はそんな見た目に惑わされてはいけない。創業から50年以上、焼肉好きの舌を唸らせてきた名店なのです。 この店のご主人、実は元鮨職人という異色の経歴の持ち主。その影響なのか、寿司桶で提供される「ホルモン」の盛り付けが特徴的。もはやこの寿司桶は、寿司のための道具ではなくホルモンのためにあったのでは?と思わせるほどの圧巻のビジュアル。鮮やかに輝くミノ、小袋、ホルモン、レバー、ハツが整然と並び、その姿は寿司職人の美的感覚が焼肉の世界に投影されたかのよう。視覚から味覚へとつながる期待感が、寿司桶の中にぎゅっと詰まっています。 「ハラミ」を一口噛めば、その柔らかさに驚かされる。しっかりとした肉の繊維を感じながらも、口の中でホロリと崩れる。脂の甘みがじわっと広がり、酢タレがその旨味をさらに引き立てる。 「タン」は一本使いで提供され、部位ごとに異なる食感が楽しめる。タン元の柔らかさと、タン先のコリっとした歯応え。その両方を楽しめるのは、まさに職人技のなせる業。 そして「ロース」と「カルビ」。この2品にはしっかりとニンニクが効いており、ガツンとしたパンチ力が特徴。濃厚なタレに絡んだ肉と、ニンニクの香ばしさが絶妙にマッチしており、食欲を一気に加速させる。これぞご飯泥棒。タレとネギをたっぷり絡めてご飯の上に乗せれば、それだけで無限に白米が進むことでしょう。ダイエット中につき、白飯を我慢するのが必死でした。笑 店内は12席のみのこぢんまりとした空間で、完全予約制。1日1組限定で、店主一人で切り盛りしているため、その分料理のクオリティにブレがない。外観の古さや雑多な雰囲気も、この店の魅力の一部。焼肉の本質に迫る“味”だけで勝負するこのスタイルは、まさに本物の証です。 ご馳走様でした。 — 金剛苑03-3659-8891東京都江戸川区東小岩1-18-9https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131205/13056679/