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2025.01.23 夜

生ハムの可能性を追求した浅草の新星@nacol

イタリアン・ピザ

上野・浅草・日暮里

10000円〜29999円

★★★★☆

浅草の観音裏に位置する『nacol』、ここでの主役は生ハムだ。

2024年4月に誕生したこの店は、歴史と情緒が交差する街で、ひときわ輝きを放つイタリアンレストラン。オーナーシェフの家亀智裕氏は、21歳という若さで新橋にイタリアンバルを開業。その後、蒲田で「リボリータ エ サルメリア」を経営し、イタリア料理の基礎から、肉加工品という専門性まで磨き上げてきました。サルメリアとは、肉加工品を扱う専門店を意味し、生ハムへの情熱と経験がこの店の礎であることが伝わります。

生ハムにこだわる店はいくつかあるが、それぞれに個性があって面白い。『nacol』ではその生ハムが、ただの前菜の一品としてではなく、料理の核として大胆に据えられています。出汁として、塩気を預かるソースとして、そして単体の旨味として、その魅力を余すことなく発揮。ひとつひとつの料理が、生ハムを中心に据えた独創的なアンサンブルを奏でています。そのアプローチは、シェフの研ぎ澄まされた感性と、積み上げてきた経験の結晶ともいえるものです。

それでは、生ハムが織りなす一皿一皿をご紹介してまいりましょう。

「ジャンボン・オーヴェルニュ 21ヶ月熟成」
しっとりとした口溶けの生ハムを、発酵バターとブリオッシュに合わせた一品。リッチな味わいが口いっぱいに広がります。

「ハモン・イベリコ・ベジョータ 36ヶ月熟成」
愛知県産トマトやイチゴ、リコッタチーズと合わせた華やかなプレート。イチゴとトマトで異なる風味が楽しめ、遊び心を感じる仕上がりです。

「ノワール・ビゴール 24ヶ月熟成」
伝助穴子の上に乗せられた生ハムはソースのような役割を果たす。菊芋、イカ墨のソースとともにいただきます。

「ノワール・ビゴール 24ヶ月熟成」
生ハムの出汁で炊いた米は、コースの中でも特に印象的。米だけでも満足感が得られる名物級の逸品です。

「スロヴェニア産プロシュート 18ヶ月熟成」
土佐のマスクメロンとの組み合わせで提供。定番の生ハムメロンながら、生ハムの風味が圧勝しております。

生ハムタイムが終わっても、まだまだ料理は続きます。「カラスミ 発酵バター スパゲッティ」と「アマトリチャーナ タリアテッレ」と二種のパスタ。前者は、濃厚なカラスミの旨味と発酵バターの風味が絡むスパゲッティ。シンプルながら贅沢な味わいです。

後者は、玉ねぎ、グアンチャーレ、羊のチーズを使った手打ちのタリアテッレ。イタリアの郷土料理を存分に感じられる一皿です。

そして、「東京ビーフの藁焼き」。肩三角の部位を藁の香ばしい香りで包み込み、絶妙な火入れで仕上げたメインディッシュ。肉の旨味が際立っています。

デザートは、「テリーヌショコラ」。濃厚ながらも上品な甘さが特徴で、食後の余韻を優雅に演出してくれます。

家亀シェフが生み出す、生ハムを核に据えた独創的なコース料理の数々。生ハム好きはもちろん、初めての方にもきっと感動をもたらすことでしょう。ぜひ、浅草の隠れ家でその魅力を体感してみてください。ご馳走様でした。

nacol
050-5593-4162
東京都台東区浅草3-28-9 サイドプレイス 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13293222/

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