東京中目黒に佇むイタリアン『ペペロッソ』をご紹介。

2005年創業の、自然と共にある料理哲学を体現したイタリアンレストラン。その名前は、イタリア語で「赤い唐辛子」を意味し、料理に彩りや刺激を添えるように、四季折々の自然の恵みを活かした一皿一皿が特徴です。店主の経歴もユニークで、イタリア各地で修行を積み、郷土料理に深い理解を持っています。そのこだわりは、食材を自ら山や海に出向いて採取することから始まります。天然のきのこや山菜、釣り魚を取り入れた料理の数々は、まさに自然の息吹を感じさせるものばかり。特に手打ちパスタへのこだわりが強く、地域ごとの特徴を生かしたパスタとソースが、イタリアの多様性を雄弁に物語ります。
それでは、コースで提供された料理を順にご紹介していきます。
「アミューズ」
ひよこ豆の粉で作るパレルモの郷土料理に、群馬の「上州空風ハム」の生ハムを添えた一品。無添加仕様の天然塩のみで作られた生ハムの旨味と強めの塩気が、食欲を刺激します。イタリアンパセリの風味も相まって、ワインとの相性が抜群。

「冷菜」
名物の魚のマリネは、今回はビンチョウマグロを使用。ビーツや鱒子など赤い素材を使い、視覚的にも楽しめる一皿です。味付けにはイタリアの魚醤を使用し、奥深い旨味を引き出しています。

「天然酵母のイタリアパン2種」
イタリア産小麦を使ったシンプルなプレーンパンと、長野県小諸産の蕎麦粉を使った香り高いそばパンの盛り合わせ。店内に存在する天然酵母から作られたパンは、噛むほどに素材の味わいが広がります。

「温菜」
かぼちゃのクレマは、砂糖が貴重だった時代のレシピに着想を得た一品。その自然な甘さは驚くほど濃厚で、沖縄産のミニジャーのフリットやグアンチャーレの塩気が絶妙なバランスを作り出しています。

「手打ちパスタ:ウンブリチェッリ」
館山の真ハタを使ったアクアパッツァ仕立てのソースと無農薬の菜の花が彩る一皿。もちもちとした手打ちパスタの食感が、素材の風味を引き立てます。

「手打ちパスタ:ラガネッレ」
古代ローマ時代から続く伝統的なパスタで、ほうれん草のジュースを練り込んだ生地が特徴的。カンパーニャ州のジェノヴェーゼソースには、くたっと煮込んだ玉ねぎやアキレス腱からの旨味がたっぷり。ペコリーノロマーノチーズのコクが全体をまとめます。

「メインディッシュ」
ラカン産の鳩を丸ごと焼き上げた一品。マルケ州の郷土料理を意識した煉瓦焼きで、しっとりと柔らかな口当たりに仕上げています。蕎麦粉のポレンタと松露の香りが、料理を一層引き立てます。

「ソルベ」
苺の旨味を凝縮したソルベに、プチトマトをアクセントに添えた一品。果実の自然な甘さが光ります。

「ドルチェ」
自家製の無添加パネットーネ。ふんわりとした食感と優しい甘味が、食後の余韻を心地よく締めくくります。

自然と共に歩むシェフの哲学が詰まった一皿一皿は、素材本来の力強さと優しさを感じさせてくれました。四季折々の恵みを堪能する贅沢なひとときを、ぜひ体験してみてください。ご馳走様でした。
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ペペロッソ
050-5600-5816
東京都世田谷区代沢2-46-7 エクセル桃井 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131801/13243643/