”薪”がその勢力図を拡大している。
熱源に薪を選択する店が増えており、いまレストランシーンのトレンドの1つになっております。そのジャンルは多岐に渡り、スペイン料理やイタリア料理だけでなく、日本料理や焼鳥の世界にまで進出を遂げております。今回はフレンチにて薪を採用しているレストランを1つご紹介してまいりましょう。
代官山にあるフレンチの『L’eclaireur (レクレルール)』

フランスで10年以上も修行を重ね、帰国後に白金高輪のフレンチでシェフを務めた後、代官山のお店をオープンさせております。これだけのキャリアを持つフレンチシェフが薪を使うとどうなるか、そんなところにも注目しながら料理について見てまいりましょう。ちなみに、屋号は「様々なものに光をもたらす者達」という意味。なんて素敵なフランス語なのでしょう。笑
料理のラインナップはこちら。
「カシス ブルーバジル」
口の中でカシスがはじける!ハーブの印象も含めて爽やかな一皿。

「鰹 赤パプリカ 生ハム コンテチーズ」
さっそく薪の香りを纏った一皿。チップスにしたコンテチーズのコク、赤パプリカのムース、生ハムの塩気などがここに加わります。

「帆立 ともぞーさんのパセリ 雲丹 アーモンド」
帆立のベーコン巻き。やはり薪の香りがしっかり。ソースはパセリがたっぷり。全体の印象は、めちゃくちゃ上品なピラフという感じ。ちなみに、この後もたくさん登場するのともぞーさん。名前とは裏腹にまだ若手の農家さんだそうだ。笑

「林檎 蟹 フォアグラ 山三つ葉」
林檎を器にした一皿は、下からフォアグラのフラン、蟹、林檎のソース、ミントのオイルと重ねられます。フォアグラ以外の全て濃厚な部分とバランスをとる。印象が目まぐるしく変わっていきますが、林檎の酸が常にいい仕事をしております。

「宮津湾海底湧水のパスタ ともぞーさんのほうれん草 富士山嶺 葉山椒」
葉山椒を練り込んだパスタ。鶏の出汁がベースになっており、そこにほうれん草のカプチーノを重ねます。美しい。

「阿蘇山麓 ふじ馬肉 三陸 ムール貝 蓮根 大葉 西方寺の玉葱と新生姜のネクター」
もっちりとしたクレープ仕立て。やはり薪の香りをつけた馬肉のタルタルと6時間も薪で火入れをしたという玉ねぎのソース。生姜の風味も仕事をしております。

「ブイヤベース ともぞー米 天使の海老 ポワロー 鯛塩」
ともぞーさん、お米も作ってるんですね。笑 リゾット的なものの上にホワイトソースでコーティングした海老。ソースがブイヤベース。

「豚の様々な部位を使ったガレット 赤岩高原卵のグリビッシュ」
グリビッシュソースの濃厚さがたまらん。キャビアを味変に。

「30日熟成豚」
低温な火入れでしっとりとした仕上げ。ソースはビーツとセロリ、マカデミアナッツとバジル。

「仔牛 オマール海老 浅利のジュノベーゼ 万願寺唐辛子 蕪 青唐辛子」
これは食感が面白い。ミンチのオマールと仔牛がまるでハムのような柔らかな食感に。玉ねぎのフリットが味と食感にアクセントを作り、酸を効かせた仔牛のソースに泡のジュノベーゼが加わります。

「モンブランと黒文字のアップルパイのミルフィーユ」
アップルパイにモンブランを重ねたような一挙両得なスイーツ。

ご馳走様でした。
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L’eclaireur
050-5570-7819
東京都渋谷区代官山町6-6 SPT代官山ビルディング 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130303/13261607