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2024.08.25 夜

長野が誇るテロワールイタリアン。@カエンネ

イタリアン・ピザ

上田・小諸・蓼科・諏訪

★★★★★

八ヶ岳の麓にある薪料理のイタリアンレストラン『カエンネ (ca’enne)』を訪ねます。

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オーナーシェフの臼井憲幸氏は、都内での修行を経て、奥様のご出身である長野県でレストランをやりたいと決めて、イタリアのエミリアロマーニャやピエモンテへ。この土地を選んだのも、長野と共通点のある山の料理を勉強したかったのだそうだ。帰国後にここ八ヶ岳の麓に店を構えるわけだが、豊かな土壌が作る独自の生態系や、土地が育んできた食文化に寄り添った独自のイタリアンに築く。ちなみに、熱源は、素材の強みがあるからこその薪を選択しております。

そろそろ、長野のテロワールイタリアンの料理をご紹介してまいりましょう。

「八ヶ岳の麓で作る自家製熟成生ハム。」
一年間も自然の風にあてて作ったという。地元の銘酒である「真澄」の麹を用いて熟成させたのだとか。イタリアの技術と八ヶ岳のテロワールが握手した作品だ。これを揚げたてのパイに乗せて提供。その生地にも麹を練り込み、その印象を強めていきます。鼻に抜ける麹の余韻と生ハムの塩気が食欲をそそります。

「原村の日達さんのトウモロコシ」
長野県原村産の玉蜀黍。薪で炙った長野伝統のおやきの上には、炙りや発酵などと手を加えた玉蜀黍を合わせます。ちなみに、朝6時に収穫したものを使っているが、これこそローカルの強み。少しの水で炊いたというスープが驚くほど甘い。

「高原野菜/発酵豆腐」
野菜は薪で火入れしており、その香がばっちり。1週間寝かせた豆腐を植物性のフレッシュチーズに見立てて軽い仕上げに。下にはトマトで作った寒天と湧水で育てた鱒のマリネ。ちなみに、寒天はこのエリアは寒天の生産量が日本一。晴天率が高い立地が寒天作りに相性がいいそうだ。

「湧水岩魚/天然ハナビラタケ」
湧水で3年も生育させたという1キロアップの素材。川魚とは思えぬ脂ののりを手に入れております。レアな火入れだけに、更にとろけるようなアウトプットに繋がっております。お隣の天然ハナビラタケは、素材感が強烈で、木の子の水分だけで十分な旨味が形成されております。恐るべし、八ヶ岳のテロワール。

「天龍鮎/実山椒」
長野県の飯田産。オイルを塗ってコンフィにしたもの。薪の香りを纏って一品が美味しすぎて悶絶。下には、焼き茄子のピュレ、おかわかめ、ツルムラサキ、モロヘイヤ。泡はホエーで作ったもの。

「信州産小麦/八ヶ岳の天然茸」
小麦は大地の料理、つまりはこれこそテロワール。目の前でこさえたパスタはかなり薄めのシルエット。3種の地産の木の子と一緒に。木の子の旨味がパスタにまとわりつくよう。シンプルなだけに、やはり地のポテンシャルの凄まじさをしっかり伝えてくれます。これは美味い、、、

「岡谷のシルクうなぎ/ケール」
鰻料理専門店がプロデュースした岡谷市のブランド鰻。むっちりとした食感が特徴。タレは発酵ブルーベリーで甘さを作る。下には押し麦を使ったリゾットを敷いて。

「飯沼牧場 経産牛」
あっさりとしているのに、深い味わいがあるという信州牛。肉質の良さはもちろん、その火入れの素晴らしさもあるが、個人的には胡椒のソースと七味と味噌のソースのクオリティーに感動。

「八ヶ岳の蕎麦粉/加茂七とうふ」
締めがパスタではなく蕎麦というのが長野らしくて面白い。いや、蕎麦粉を使ったパスタと言った方が適当かもしれません。スープ仕立ての仕上げだが、これは蓼科の天然水を使ったもの。糖度の高いものだそうで、これがスープとして役割を十分に果たさせます。

「桃」
桃の果肉のピュレとエスプーマのヨーグルト。野生のミントにパンナコッタの組み合わせ。

「野苺/茶/アマゾンカカオ」
産地はアマゾンのカカオだが、同じ長野県で活躍するシェフの「ラ・カーサ・ディ・テツオ オオタ」の太田氏からの仕入れ。長野と見事にブリッジさせてきます。

地のものが中心なだけに季節の違いを見てみたくなる、そんなコース設計でもございました。ご馳走様です。

カエンネ
050-3159-5561
長野県茅野市豊平字東嶽10222-25
https://tabelog.com/nagano/A2004/A200403/20023769/

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