2024.07.25 夜 住所非公開の秘密の日本料理店。@りた 日本料理 京王・小田急沿線 10000円〜29999円 ★★★★☆ 住所非公開、完全予約制、お店に看板はない。今回は、そんな2022年にオープンした日本料理店『りた』をご紹介してまいりましょう。 屋号は、自分の利益だけ追求する利己主義の反対である”利他”が由来。他人を優先するという考え方こそが、美味しい料理を提供する最大の秘訣なのでしょう。誰もが大好きなコロッケがスペシャリテだったりするのにも、利他が土台にあるような気がしますよね。笑 これが、そのコロッケ。2年間熟成させたキタアカリを使ったもので、塩や醤油を使わぬ100%じゃがいものコロッケでございます。素材だけでも十分な甘さを提供できるが、横に据えられた自家製バターがいい仕事。たちまち上品なじゃがバターが出来上がるのです。ちなみに、このコロッケ、季節で内容が変わるので、毎回新鮮な体験を提供してくれます。 コースは、しっかり食材の特徴を活かした料理ばかりで構成されます。だからこそ、食材へのこだわりは強く、コースのスタートも食材の紹介から始まります。1つ1つがどういう料理になっていくのか、そういう想像するのも楽しみのポイントになっております。さっそくコースの内容をご覧にいれましょう。 「トマトのすり流し」甘えんぼという糖度の高いミニトマト。透明なシルエットですが、力強い旨味と酸味のある100%トマトジュース。夏にぴったりな一品。 「雲丹素麺」たっぷりの旨みを抽出した蛤の出汁に浮かぶ、島原素麺と北海道の雲丹。さらに、小豆島オリーブオイルをかけて。重なる旨味がお酒のニーズを高めていきます。 「中トロのきらすまめし」大分県の郷土料理である、きらすまめしがベース。修行先の師匠が大分出身で、何度も何度も作ってきた料理なんだとか。漬けにした魚におからをまぶす料理。脂たっぷりの鮪とのバランスをとる、説得力のある組み合わせですね。薬味もいい仕事。 「鱸」お刺身の1つ目は、遠州灘の鱸。 「鱒之介」藁の香りをつけた鱒之介。下には辛味の少ないリフレッシュ用の新玉葱が敷かれております。 「煮鮑とアスパラガス」土鍋でじっくりと炊いた鮑とアスパラを合わせたご飯。仕上げはたっぷりの肝ソースをかけるが、その恩恵は全ての食材が正面から受けております。ご飯と混ざれば、もはや超濃厚なリゾット状態です。アスパラのシャキシャキ感がキープできているのもポジティブなポイント。 「鱧と賀茂茄子の揚げ出し」鱧の出汁の恩恵を受けた茄子が最高です。もちろん、鱧も負けずと存在感を発揮。 「サーロイン鍋」近江牛のサーロインと八丁味噌の鍋。サマツがいるのが嬉しい。 締めのご飯は豊富すぎて、これも嬉しいポイント、用意するのは大変でしょうが、やはり利他主義がなせる技といったところでしょうか。 「からすみご飯」 「雲丹漬けご飯」 「季節の出汁ご飯」 「牛すじカレー」 最後は、山椒のかき氷。夏祭りを思い出すような、レトロのかき氷機がたまりません。 ご馳走様でした。 — りた東京都目黒区https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131801/13275080/