2024.07.23 夜 常識にとらわれぬ、低温揚げの天麩羅。@天白 天ぷら 千葉市 10000円〜29999円 ★★★★☆ 天麩羅の味の決め手って何だろう?ネタ自体のポテンシャルはもちろん、油や衣などが重要な構成要素になっております。その中でも、揚げる温度と揚げる時間、これも味を決める重要なトピックスでございます。一般的には高温で短時間で揚げるのがポイントとされますが、千葉にある天麩羅の名店『天白』のアプローチは常識にとらわれない。温度と時間という無限にある係数を試し、素材にとってのベストを選択しております。特に低温で長時間かけて揚げる技術は唯一無二だ。 そのアプローチの目指すところは、低温で揚げることにより素材の旨味や香りを残すことを目的にしているそう。ただ、イメージ的には旨味そのものと言える水分が脱水させてしまうような気もするが、しっかりこれを衣の中に閉じ込めているから驚く。コースには野菜の割合が多い印象でしたが、特にその甘味の強さには驚かされます。その象徴とも言えるのが、「薩摩芋(紅はるか)」だ。 なんと我々が入店するずっと前、2時間半もかけてじっくり火入れをしたのだとか。100度以下の低温に設定して揚げ続けた結果、デザート顔負けの甘味を手に入れております。水分もまた保持されており、しっとりとした揚げ上がりになっております。 コースのラインナップはこちら。「海老頭」 「才巻海老」 「オクラの花」花にも粘り気あり。 「鷹峯とうがらし」 「甘鯛」 「新蓮根」みずみずしさと甘味の強さ。茨城産。 「アオリイカ」紫蘇で巻いて 「ヤングコーン」ヒゲごと揚げたヤングコーン。テクスチャーの違う場所を一度に揚げるのはすごい。 「鮎」 「玉蜀黍」あまっ! 「茄子」肥後紫という品種。ゆっくりと火入れした素材は、もはやクリーミーとさえ言えるアウトプット。 「玉子豆腐」口直し 「穴子」120度でじっくりと揚げた穴子。穴子の滑りさえ確認できるほど水分を保持。これは初体験。 「才巻海老」油の変化を楽しむためのコース設計 「天丼」白海老のみの天丼。コースの最後にあって、このアプローチはありがたい。 ご馳走様でした。 — 天白043-221-2505千葉県千葉市中央区本町2-1-21 石井ビル 1Fhttps://tabelog.com/chiba/A1201/A120101/12037698/