2024.07.22 夜 楽しい鮨に説得力が加わった。@麻布十番 秦野よしき 寿司 六本木・麻布・広尾 30000円〜49999円 ★★★★☆ 麻布十番の寿司店『秦野よしき』を訪ねます。 移転前にお伺いして依頼、実に8年ぶりの訪問となりました。当時の印象は、”楽しい鮨”というイメージ。オヤジを連発させる大将のパーソナリティーも然りだが、つまみも握りも実に個性的なアプローチを実践しておりました。基本的な印象は変わらないが、ただユニークなだけではなく、そこのしっかりとした説得力を付与できているような印象です。ちなみに、オヤジギャグについても何も変わっておりません。笑 例えば、スターター兼名物である「茄子の握り」がそう。茄子の揚げ浸しを握るということ自体が江戸前にはないアプローチだが、実はこれこそが彼が目指す寿司道のデモンストレーション。寿司を因数分解すれば、米の旨味と酸と脂のマリアージュと理解しており、それを寿司ネタを使わずに表現しているのだ。確かに米の旨味の上で、脂と酸が一体化していくのを体感できます。 「きんき」しゃぶしゃぶ仕立て。レアな火入れは初体験だが、もしかしてこのアプローチが正解かも。うまっ。 「蛸」日本茶で40分も煮た蛸。 「鰹」玉葱醤油や海苔醤油で。前者の旨みがお気に入り。 「牡蠣」揚げてバルサミコ酢で味付け。これもまた酸と脂のマリアージュ。 握りになっても、ユニークさは止まらない。それを逆説的に証明するかのように、中トロの提供時に「純粋な中トロです」と紹介されたのは笑いました。。全体の部分で言うと、シャリは以前は赤酢だったが、米酢に生まれ変わっておりました。ネタはテクスチャーにこだわりが見られ、オノマトペで表現したくなるものばかり。握りのラインナップはこちら。 「春子鯛」しっとりとふわふわな食感。 「墨烏賊」ぱつんぱつんの食感。 「車海老」伝統的なアプローチである唐子漬けを採用。斬新さだけではなく、温故知新な新しさも。 「金目鯛」かわめだけ炙ったもの 「大トロ」サク漬けにしたもの 「赤身漬け」シャリとの間に柚子を挟む。濃厚な味わいに爽やかさを。 「中トロ」純粋な中トロ。 「雲丹」値上がり待ったなしの雲丹をこんなに重ねるとは!笑 「ミニ天丼」酢飯と太刀魚。 「小肌」 「石垣貝」ふわふわ! 「毛蟹」 「穴子」つやつやふわふわ。 「玉子」芝海老と大和芋の玉子。 「玉子」クリームチーズを入れ込んだ卵はもはやチーズケーキ!凍らせたテクスチャーがその印象を強めます。 ご馳走様でした。 — 麻布十番 秦野よしき03-6809-4250東京都港区麻布十番2-8-6 ラベイユ麻布十番 B2Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1307/A130702/13158874/