2023.06.25 夜 命をかけて守るもの。これぞ武士の一分。@銀座いち分 寿司 銀座・新橋・有楽町 30000円〜49999円 ★★★★☆ 繁華街からは離れた銀座二丁目にある寿司店『銀座いち分』へ。 名は体を表す、同店の大将である小川武士氏はお名前そのままの侍のような職人だ。カウンターは綺麗に整頓されており、1つ1つの所作からも丁寧さが伝わってまいります。魚と向き合う姿からも、魚を説明する言葉からも、生産者や取引先へのリスペクトも感じられます。 ちなみに屋号は、侍が命をかけて守らねばならぬ事を意味する「武士の一分」から。昔はヒントがないかと寿司店を食べ歩いたそうだが、結局自分の寿司を突き詰めるしかないと自分と向き合うことにしたと語る姿は、まさに武士。また、江戸前の寿司を守り続ける姿勢も見えてくる。例えば、出汁の鰹節は鴨川のものだったり、醤油は富津のものだったりと、東京湾のものを積極的に使っているようだ。料理の特徴は日本料理店の経験も活かしたつまみ、赤酢の酸味を駆使した握りが魅力になっております。 つまみのラインナップはこちら。 「鮑」三陸は七ヶ浜より。肉厚ながら柔らかいアウトプット。 「太刀魚」竹岡より。塩でたたいて表面をさっと炙ったもの。酢橘で輪郭をくっきり作ります。 「蛸とアラ」それぞれ東京湾と石川県の七尾より。 「目光」千葉県の銚子沖のものを一夜干しにて。 「鰹」気仙沼より。鰹出汁の風味が強い出汁醤油を使うが、相性は当然のようにばっちり。 「平目のえんがわ」明石より。ポン酢でさっぱり。 「鮟肝」北海道の噴火湾より。こちらも醤油の鰹風味がしっかりうつります。 「アオリイカの沖漬け」小田原のアオリイカと利尻の馬糞雲丹。 「雲丹、筋子、数の子」日本酒セット。笑 雲丹の味噌漬けのチーズのような食感に驚き。 ここから握り。繰り返しになるが、赤酢を駆使した強めの酸味が特徴。シャリは小さめで、やや柔らかめなので、ネタが主役かのように目立つ印象。全体的な味の作り方も強めなので、つまみ含めてお酒との相性が良さそうなアウトプットです。以下、ラインナップをご覧ください。 「中トロ」境港より。仲買さんは樋長さんだそうで、大きめな魚体が得意なのだとか。自分の握りたい寿司と仲買の特徴を上手に掛け算しております。 「平目」昆布締め。つまみのえんがわの本体。 「アオリイカ」やはりつまみの本体。 「トリガイ」能登より。 「車海老」唐津より。 「金目鯛」千葉鴨川より。 「馬糞雲丹」利尻より。 「小肌」天草より。優勝。 「しめ鯖」三重より。 「穴子」長崎対馬より。木の芽を挟んで。 「玉子」酒粕入りで、まるでデザートのよう! 「鉄火巻き」 — 銀座いち分03-6260-6644東京都中央区銀座2-13-19 銀座アルカビル 1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13209942/