2023.06.01 夜 木場谷大将、今なお高みを目指す。@鮨 木場谷 寿司 金沢 10000円〜29999円 ★★★★☆ 北陸の豊かな海産資源の後押しもあって、寿司の激戦区といわれる金沢。その中にあって、押しも押されもせぬ人気を誇る『鮨 木場谷』をご紹介。まず、木場谷光洋の経歴が面白い。銀座の名店で修行した後、実家の鮮魚店を手伝いながら、ケータリング専門で寿司を握る。創業は2016年と比較的新しいが、目利きや握りの腕を磨くには十分なキャリアを誇ります。それでもなお、夏に北海道で雲丹の修行のために、長期間店を休みなど、今なお高みを目指します。 風情ある茶屋街にひっそりと掲げられる暖簾。街並みからすでにモードに入っていきますが、店内の箱庭や白木のカウンターはきっちりその延長にある。当然のように抜群の目利きを持つ大将が選った北陸の魚たちが登場し、前述の雲丹にも活躍の場が与えられます。 「トヤマエビと海鼠腸」濃厚に濃厚を重ねた逸品。さっそく北陸の日本酒が空になります。 「平目」氷見。シンプルに味が強い。厚みのあるカットがこれを強調します。 「メジマグロ」氷見。熟成の旨味と漬けの旨味の掛け算。辛子が輪郭を作ります。 「テッポウカマス」氷見。ポン酢のさっぱりさと、備長炭でたたいた香ばしさが絶妙な綱引き。 「毛蟹」輪島。雲丹ソースとシャリと。 「のどぐろ」氷見。言わずもがなの上質な脂にほっぺたが落ちる。 「甘鯛」出汁は鰹の風味の強い華やかさが特徴。 ここから握り。シャリは赤酢と米酢のブレンド。酸がきっちりたっていることもあって、脂のしっかりとしたネタの方がより相性がいい。大トロとか。噂の雲丹は非常にクリアな味わいで、修行の成果をしっかりと感じさせます。北陸の豊かな海産資源に飽き足らず、コースの完成度をより高めているのですね。素晴らしいお寿司コースでした。ご馳走様です。 「アラ」 「アカイカ」 「漬け」 「大トロ」 「鯵」 「細魚」 「小肌」 「甘海老」 「越中ばい」 「北寄貝」 「雲丹」 「穴子」 「ネギトロ」 「玉子」 — 鮨 木場谷076-256-1218石川県金沢市彦三町1-8-26 1Fhttps://tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17010062/