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2023.02.24 昼

言わずと知れた越前蟹の名店。@川喜

日本料理

福井・芦原・永平寺

50000円〜

★★★★☆

越前蟹、それは福井県の港で水揚げされるズワイガニのこと。

地域ごとに呼び名があり、例えば、能登では加能蟹、京都では間人蟹、兵庫の浜坂港では浜坂蟹と呼ばれます。それぞれの産地であることを証明するのに色付きのタグがあり、その最初の試みを実施したのが越前蟹である。つまり、最初のブランドズワイガニであり、そういった歴史も蟹のトップブランドとして君臨する理由の1つになっているのでしょう。ちなみに、越前蟹は黄色タグなので覚えておいて。

その越前蟹の名店といえば筆頭の1つは『川㐂』で間違いない。

創業は明治のこと、現在は4代目が暖簾を守る。4代目はセリの仲買人でもあり、一流の料理人でもあるのだが、さらに、先祖が北前船の船主だったというおまけ付き。海を知り尽くした家系の当主なのだ。屋号にあるように、創業当時は川魚が中心だったそうですが、いつしか蟹料理の専門店になったそう。もっと言えば、川㐂は茹で蟹の専門店だ。

越前蟹は客の訪問のタイミングを見越して、締めて、そして茹でる。ちなみに、2杯の1キロアップの蟹が登場したが、一人1杯の提供(66,000円のコースの場合)になります。笑 なかなか蟹そのものを解体して食べる機会はないが、女将さんのレクチャーを受けながら、蟹との格闘を開始しましょう。

まずは、甲羅を剥がして、蟹味噌と豆腐を堪能します。あ、豆腐は豆腐じゃありませんよ。甲羅の部分についた白い部分を、その見た目から豆腐と呼んでいるのです。リンパとか血液なんですって。調味は塩だけというが、味噌と豆腐の濃厚さにレンゲを持つ手が止まりません。食べ終わっても味噌の残りが気になりますが、そこにはお酒を流し込んで甲羅酒を楽しんで。美味すぎて悶絶です。

ちなみに、川㐂ではカニフォークは使用しない。脚の関節を折って、先の脚で手前の脚から押し出して身をゲットする。

他にも、爪の先を使って細かい部分はほじっていけば完璧。蟹を使って、蟹を喰らうのです。専門料理店の知恵ですね。

味はと言えば、蟹自体が持つエキスに調味料の必要性を感じません。食感にも特徴があり、特に爪の部分のしっかりとした繊維に驚きます。脚の本数が多さに少々の飽きと疲れがきたら、蟹酢を試してみて。また、蟹のエキスは茹で汁にも残っているそうで、それを使った雑炊も名物の1つだ。

蟹に夢中で紹介を忘れましたが、蟹の前後はこんな感じ。蟹がなくとも十分に勝負できる素材だが、今後川㐂は季節営業になっていくそうだ。

「鱈の肝煮」アテとして優秀。

「甘海老」前夜に水揚げしたもの。甘海老も三国の名産だ。

「鰭黒鰈の潮煮」昆布出汁と塩のみで調味。つるんとしたコラーゲン質でこれも美味。

「麗紅みかん」

追伸。蟹を食べる時は無口になると言いますが、マジで会話がなかったです。笑 そして、完全に手が腱鞘炎になりました。笑

川喜
0776-82-1313
福井県坂井市三国町中央2-2-28
https://tabelog.com/fukui/A1801/A180102/18000003/

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