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2022.11.27 昼

焼津の取り憑かれたシェフ@馳走西健一

フレンチ

焼津・藤枝・御前崎

10000円〜29999円

★★★★☆

サスエ前田魚店をご存じだろうか?

静岡県は焼津にある、国内外の一流シェフが買い付けをする老舗の鮮魚店だ。5代目の前田尚毅氏は、その仕事に定評があり、それぞれの店に合った仕事を魚に施す。その信頼は厚く、「成生」や「温石」などでの人気店で扱われ、もはや”サスエ”は名店の代名詞のようになっている。最近では静岡の料理店の人気が話題なのだが、下支えしているのは間違いなくこの人なのだ。

その魅力に取り憑かれたシェフがいる。

西健一シェフ、オープンするやいなや話題をさらった静岡のフレンチ『馳走西健一』のシェフである。ちなみに、日本料理の巨星である京味の西健一郎氏とは親戚関係などはない。笑 ご出身は広島であり、馳走の字をもらった同地の日本料理店「馳走 啐啄一十」や東京のフレンチ「かえりやま」などで腕を磨いた本格派。広島の名店で仕入れ担当を務め、取引のあったサスエ前田魚店との関係を築いたそうな。そして、そのクオリティーの高さに惚れ込み、老舗鮮魚店から5分の場所に店を構えたのだ。その魅力に取り憑かれた、という言葉は大袈裟ではない。

メニューのほとんどは魚料理。しかも、素材のレベルが高いだけに、シンプルなアプローチの料理が目立つ。フレンチなら色々やりたくなりそうなものだが、やはり惚れ込んだ魚へのリスペクトが強いのでしょう。修行先に日本料理があったことの影響も大きいのかもしれない。また、火入れが概ねレアめなのも同様の狙いで、魚本来のポテンシャルを崩さぬためなのでしょう。一部の肉料理の提供もあるが、これは広島の銘柄牛である榊山牛を使用。広島の魂もしっかりと、焼津に持ち込んでいるようです。

料理のラインナップはこちら。

「榊山牛の生ハム」とろけるような食感と味の強さが特徴。口の中に旨味成分のオレイン酸が広がります。

「鯵」タルタル仕立て。つい3時間前まで生きていたという駿河湾の鯵。桜海老を食べているそうで、その旨味がきっちり素材に反映されております。あえて角切りにすることで食感を残しており、これが味わいを強調するのに繋がっております。

「鯖」塩漬けしてスモークしたもの。備長炭で皮めだけに丁寧に火を入れており、火加減のコントラストがいい感じ。ソースはマスタードとエゴマ。エゴマの華やかな風味がいいアクセントになっております。

「イトヨリダイ」海水でゆっくりと火入れをしたとかで、しっとりとした食感を実現。ビスク風のソースで味を強めにあてることで、癖のない白身がいい意味で甲殻類の旨味に染まります。カリフラワーのピュレと一緒に。

「しらかわ」鱗焼きにて。白菜の白ワイン煮込みとともに。野菜の優しい旨味と見事に調和しております。

「太刀魚」同店のスペシャリテである鮮魚のパイ包。中身である太刀魚は生きた状態で仕入れているそうだが、これがかなり珍しいことなんだとか。ふわふわな食感と旨味の強さは、素材なのんか技術なのかはわからないが、ここでしか食べられないニュアンスは間違いなく感じられます。されに、5時間もじっくり火を入れたという玉葱の旨味がマリアージュしております。ソースはブールブランソースにて。

「榊山牛のロティ」ロースとももの間の腰のあたりの部位。肉自体の旨味はもちろんだが、塩漬けしたという胡椒が食欲をそそります。

「伊勢海老」リゾット。米が伊勢海老の旨味を吸収!

「シャーベット」柿と白ワインのムースとシャーベット

「アイスクリーム」ピスタチオ

馳走西健一
050-5589-3582
静岡県焼津市西小川4-8-9
https://tabelog.com/shizuoka/A2203/A220301/22039375/

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