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2022.08.03 夜

AKAIの料理は、至極ピュアな料理。@AKAI

広島

10000円〜29999円

★★★★☆

世界遺産の厳島神社のある宮島へ向かうフェリーのある宮島口へ。

ただし、目的は世界遺産ではない。宮島口からあるくこと数分、築80年の古民家をリノベしたレストラン『AKAI』が目的地。屋号はそのままシェフのお名前、若手料理人の登竜門RED35でもグランプリに輝いた経験がある。ジャンルはイノベーティブレストランとされているが、むしろ、素材に忠実なプリミティブな料理に感じる。自分の名前をそのまま店名にしているのと同じように、シンプルでピュアな料理が魅力なのです。

フレンチのキャリアが中心だが、料理は日本料理を彷彿とさせるもの。地産中心の食材で、シンプルな味付けなのだから、その印象も必然か。お椀やご飯の出番がその印象をより強めていきます。シンプルに素材の魅力を伝えたかと思えば、ところどころに味の強さも挟む、その緩急のあるコース設計がお見事です。また通いたい店を発見してしまった。ご馳走様です。

お料理のラインナップはこちら。

「夏野菜と鼈出汁のジュレ」夏にふさわしい一皿から。広島産の野菜達はそれぞれに魅力があり、生で食感と甘さを楽しませたかと思えば、焼き茄子のように香り風味を楽しませたり。野菜だけの甘味でも十分だが、山口県産の鼈の出汁が動物性の旨味を優しく追加。一皿目から完全に心を鷲掴みにされます。

「鮎の洗い」またまた夏らしい一品。山口県の宇佐川の鮎を洗いにて。酢の物として登場しているが、酸よりも出汁が主張し、クリアで綺麗な味に仕上がります。洗いなので、身が縮んでしっかりとした食感になり、これがクリアな出汁との一体感を作りあげます。

「お椀」いよいよシンプルさが極みの領域に。鼈出汁の旨味の中にたゆたうのはシンプルな玉ねぎ。目を瞑って、その甘味と語り合いましょう。

「鼈のフリット」一転、ジャンクなスパイス使いで力強い味を提供。バランスがいいというか、ツボを押さえているというか。

「横島豚のソーセージ」じっくりと火入れした結果なのか、それとも素材の持つ力なのか。ジューシーで旨味が十分であるにもかかわらず、あっさりとした印象あり。マッシュの甘さも出色。

「真名鰹の炭火焼き」優勝。火入れが秀逸でパサつきゼロのしっとり感。炭火による焦げ目のアクセントも最高。餡はふんわりとした甘味と酸味のみで素材の風味を尊重するもの。素晴らしい、、、

「蝦夷鹿」北海道産の鹿をじっくり火入れして藁で香り付け。とにかく味わいがクリアでジビエとは思えぬアウトプット。ソースも鹿由来のもの。

「甘鯛と万願寺唐辛子の炊き込みご飯」甘鯛の脂がお米をコーティングした食べ応えのある一品。万願寺唐辛子のバランサーとして重要な役割を。ついついお代わりしちゃいました。

「煎茶アイス」すっきりと口直し。直す必要がないほど、クリアな味わいが続いたが。単体で考えても普通に美味。

「プリン」ここでプリンとは憎い演出。否応なくほっとしてしまいます。笑

AKAI
広島県廿日市市宮島口4-3-41
https://tabelog.com/hiroshima/A3402/A340205/34025803/

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