「おいしい」を、
すべての人に。

検索

2022.06.16 夜

”美味しい”と”楽しい”が同居する料理。@慈華

中華料理

原宿・表参道・青山

10000円〜29999円

★★★★☆

数々の名料理人を生んだ、麻布長江。

三つ星シェフとして活躍する茶禅華の川田シェフ、桃仙閣や一平飯店などを展開するビジネス家でもある林亮治氏など、現在の日本の中華料理界でなくてはならぬ人たちを輩出した名店です。ここを譲り受け、麻布長江 香福筵として店を守ってきたシェフが田村亮介氏。2019年にその看板をおろし、同年自らのコンセプトを体現する店『慈華』をオープンさせております。

店内はスタイリッシュな雰囲気だが、石と木で設計された空間には同時に温かみも感じます。洗練された空間の中では洗練されたサービスが待っている。ゆったりとした所作の接客が、さらに店の品の良さを強調しているかのようです。料理全体の特徴は、その創造性にある。味の重ね方のオリジナリティーはもちろん、器や提供方法など魅せる部分でも創造性が豊か。上手に”美味しい”と”楽しい”を同居させているような印象です。

料理もいきなり面白い。

「運気の上がる前菜盛り合わせ」と名付けられた一皿。縦置きの器のモチーフは昇り龍。中国ではすべての運気やエネルギーを司ると信じられております。

豆腐から始まり、白酒で漬けたカラスミ、リコッタチーズと雲南ハムの練り物、蛍烏賊のシャーベット、小茄子、中国ではドラゴンの意味を持つ海老、オリジナルの青豆板醤で食べる鯵、甘酢漬けのくらげ、ジューシーに仕上げたよだれ鶏と、運気をあげるように下から上へといただきます。

シェフが学んできた技法のプレゼンテーションでもあり、お酒を楽しむアテでもある。さっそく”美味しい”と”楽しい”を堪能させていただきました。

この後も創作性の高い料理が並ぶ。”美味しい”と”楽しい”の共演をお楽しみください。

「毛蟹」
芙蓉仕立てで。卵白を使ってふわふわに仕上げる料理のこと。流氷がとけると旬になるという毛蟹そのものを表現したように、卵白の蓋の下には毛蟹達が眠っております。甲殻類の旨味とアスパラのピューレがスープの風味となって口の中に収まっていきます。フレッシュさと青っぽさを感じるアウトプット。

「アオリイカ」
長井港より。ねっとりした食感にアーモンドのスパイスを重ねる。ナッツとイカの組み合わせは中国では定番なのだとか。

「甘鯛」
長崎産の釣りの甘鯛の鱗揚げに、家鴨塩漬け卵を使ったシェンタンのソースでいただきます。発酵の工程を辿ったソースは旨味と塩気が絶妙で、ここにクミンやフェンネルのスパイスも使った味に幅を持たせております。ヒユナなる青菜が甘鯛の下に敷かれていたが、これがわかりやすくソースの優秀さを伝えてくれます。意外性のあるアウトプットだが、堂々と美味い。

「伊勢海老」
2種類のアウトプットで。1つは宮保(ゴンパオ)という味付けで、唐辛子の辛味の焦がした黒酢の酸味と香ばしさでコーティングしております。五味を提唱する中華らしい一品。

もう1つはXO醬仕立て。立派な伊勢海老を飽きさせない工夫なのでしょう。

「毛鹿鮫のフカヒレ」
気仙沼より。もうこれは鶏白湯のクオリティーが全てでしょう。

ここにご飯を投入してもらったミトミえもん。どういう評価をしていたかは説明の必要がありませんね。笑

「小鴨」
まずはスモークした鴨をそのまま見せるプレゼンテーション。ちなみに、中国茶でスモークしたのだとか。

様々な部位が楽しめるのも魅力だが、特に脂の乗った部分は絶品。姿のままでいただく料理、まさに食材への慈しみの重要性も教えてくれるかのようです。

「食事」
5種類から選択可。坦々麺、

蝦夷豚のルーロー飯、

黄韮のあっさり麺、といっちゃいました。ちょっとお腹パンパン、、、笑

「黒糖プリン」
生姜の風味とともに

慈華
050-5456-9694
東京都港区南青山2-14-15 五十嵐ビル 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1306/A130603/13242634/

エリア

ジャンル

価格帯

評価

月別アーカイブ