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2022.06.09 夜

愚直に美味しいを追求し続ける。@愚直に

日本料理

秋葉原・神田・水道橋

10000円〜29999円

★★★★☆

ご存知、ミシュランの三つ星に輝き続ける名店「神楽坂石かわ」

それだけでも凄すぎるが、もっと凄いのは弟子達の活躍だ。同じく三つ星の「虎白」を始め、銀座の「蓮三四七」や鮨の「波濤」など、グループを構成する全ての店が注目を集めている。一体どんな教育を施しているのだろう?同じ飲食店オーナーとしては、ぜひ一度話を聞いてみたいものだ。

さて、今回ご紹介するのは「愚直に」。神楽坂で展開する日本料理店、もちろん石かわグループの1つでございます。屋号がある意味でユニークですが、これは店主の大塚氏の好きな言葉。名前を裏切ることのない、料理に真摯な大将でございます。ビルの4階にあり、静謐な空間もまた屋号にぴったり。ちなみに、もともとはグループの1つである「蓮」のあった場所でございます。

石かわグループの料理の特徴は、日本料理の基本を押さえつつも、個性的なユニークネスを加えること。愚直にというネーミングから、もっとシンプルな料理を想像したが、グループの遺伝子はきっちり継いでいるようだ。愚直な料理ということではなく、愚直に美味しいを追求するという意味なのでしょう。結論、料理がめちゃくちゃ美味しいんです。1つ1つご紹介してまいりましょう。

「冬瓜と蒸し鮑」
鮑と肝のソースは間違いなく圧倒的な主役なのだが、それににも負けぬ野菜の存在感が秀逸。濃厚な味わいを穂紫蘇でバランスをとるなどセンスを感じる先付でございます。

「稚鮎」
天竜川の鮎を唐揚げで提案。九条葱の餡との組み合わせは面白い。さらにここに黄身酢のまろやかな酸味も重ねているのだが、青い味わいと酸味の構成は蓼酢と同じアプローチ。やはり基礎の上にユニークネスがあるのだ。お腹につけたおかきの風味なんかもさりげない。

「手巻き寿司」
白海老と唐墨の手巻き寿司。いい意味で唐墨が主張してこないのがいい。醤油漬けにした白海老の風味がしっかりやってきます。有明の海苔の風味も抜群です。

「鰯のつみれ碗」
木の芽の香りもうつった出汁が絶品。それ以上につみれのしっとり感は感動もの。繋ぎはほぼ使わずに少しの山芋で繋いでいるそうだ。鰯の旨味がとろけるように口の中に落ちていきます。秋田の蓴菜もいい仕事。

「お造り」
城下カレイ(大分)と伊佐木(五島列島)。刺身の鮮度も抜群だが、酒蒸しにした城下カレイの肝醤油がお気に入り。これだけで酒のつまみとして一品完成しております。それにしても、城下カレイの肝とは珍しい。

「太刀魚と蓮根」
ここまではさっぱりした食材に濃厚な個性を加えてきたが、今度は逆のアプローチ。しっかりと味を入れた脂の乗った太刀魚や蓮根の炭火焼が登場。これ単体で非常に強い満足感を作るが、重たくなりそすぎないように辛味大根の餡を使っている。素晴らしいですね。

「鱧の炙りとキタムラサキウニ」
本来淡白なはずの鱧も味の入れ方や風味のつけ方が絶妙。口直し的な一皿ながら十分な満足感を作ります。

「赤牛と水茄子」
お炊き合わせ的な位置づけで登場したのは肉料理。白味噌と桜海老の出汁がスープの上にしっとりと火を入れた赤牛を浮かべます。

「更級蕎麦」
万願寺唐辛子の焼き浸しとたっぷりの鰹節を重ねて。出汁に溶け込んだ鰹節、一生食べられそう。笑 蕎麦自体も素晴らしい出来。

「食事」
希少価値の高い時知らずをたっぷり、その脂とご飯の相性は疑う余地はない。それとバランスをとるように新生姜をたっぷりと使い、風味を増強しております。これは冷めてもいけるやつや、と思ってたらお土産でくれました。最高。

「菓子」
マンゴーアイスとヨーグルト

最後に。石かわの大将から、愚直にやらないと名前を変えるぞ、と言われているそうです。石川さん、大塚さんはしっかり愚直に料理と向き合ってらっしゃったので安心ください。

愚直に
050-3138-5225
東京都新宿区神楽坂4-3 近江屋ビル 4F
https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13251541/

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