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2022.03.07 夜

旅するレストラン、今宵は北イタリアへ。@ カモシヤ クスモト

日本料理

大阪市

10000円〜29999円

★★★★★

彼の料理を枠にはめるのはするのは難しい。なぜなら、彼の料理は旅をするからだ。大阪にある独創的な料理を提供し続ける『カモシヤクスモト』。毎月のように料理のテーマが大きく変化し、世界のどこかの国に連れていってくれるのです。例えば、3月のこの日から始まったのは「北イタリア×日本」がテーマ。バーのような落ち着いた空間がたちまち北イタリアの世界へと我々を誘います。

料理の話の前にもう1つ重要なお話。実は彼の料理に共通することが1つある。ヒントは屋号の中に隠されておりますが、それは”カモシヤ(醸し屋)”、つまりワインや日本酒などの醸造酒の存在。まるで醸造酒が調味料の1つだったかのような抜群のマリアージュを提供してくれます。そう、料理自体も発酵料理をテーマにしており、アルコール発酵した醸造酒との相性の良さは必然なのです。ぜひ、ペアリングを実践してみてほしい。

料理のラインナップはこちら。

「バーニャブレイザ」
バーニャカウダならぬ、バーニャブレイザ。”バーニャ”とはソースの意、”カウダ”とは熱いという意。だから、これはバーニャブレイザ。モンゴウイカのカルパッチョに、発酵料理である烏賊の塩辛など、それに冷たいピゼリを重ねます。冷たさがしつこい印象を軽減し、烏賊そのものの味わいとピゼリの甘味を余韻に残します。素晴らしいスターター。

「ミネストローネ」
本来”具だくさんのスープ”と言う意味で、もともとトマトを使った料理ではないそう。日本からは昆布の旨味や白味噌が参加。味噌もやはり発酵料理の1つだ。動物系の旨味も足し算されているのはイタリアらしさか。トマトはなしとご紹介したが、ペアリングのワインにトマトの要素を。お洒落なペアリングだ。

「稚鮎とバッカラ・マンテカート」
稚鮎のフリット。パスタを巻いて揚げ、桜の葉の塩漬けなどと合わせる。まさに北イタリアと日本を融合させ、桜の風味と苦味が春を感じさせる一品に仕上げております。同じお皿で登場するのはヴェネツィアの郷土料理であるバッカラマンテカート。フレンチでいう、鱈のブランダードのような料理。桜鯛の内臓を使ったものやピンクペッパーがアクセントに。美味い、これは両手で拍手。

「山菜と貝の盛り合わせ」
日本料理でいう貝寄せのような料理。赤貝、平貝、蛤などの貝料理にソースを合わせます。山菜で作ったジュノベーゼという感じで、イタリアと日本を上手に融合させております。隠し味の山葵も吉。

「春ハーブとサルサトンナータ」
サルサトンナータ、いわゆるツナのソースと春のハーブの組み合わせ。動物性の旨味を豚の頭で作ったゼラチンが担当します。梶谷農園のハーブを使ったサラダ仕立ての料理、春トリュフも加わった華やかな一皿でございました。

「トラフィエ」
リグーリア州のパスタであるトロフィエ。虎河豚の部位の全てが一皿に込められます。身は食感を生み、白子はクリーミーなソースに。チーズを削ることで発酵料理の旨味も追加。

「ガレット」
トレンティーノ・アルト・アーディジェ州の料理。蕎麦粉のガレットに春の食材が包まれます。蛍烏賊の作る旨味やバターのグリエによる香ばしさなど最高です。

「桜鯛の炭火焼き」
魚料理は桜鯛。リグーリア州の料理である魚介のスープ、いわゆるブイヤベースがソースに。

「タリアータ」
トスカーナ名物の肉のたたき。肉は京都の軍鶏が担当。発酵させた黒ニンニクのソースやチーズの味わいが味を支えます。発酵達の味わいが最高です。

「パニーノ」
イタリアのサンドイッチ的な位置づけのパニーノ。ちなみに、複数形だとパニーニ。ミトミえもんは一人ご飯だったので、パニーノでございます。黒毛和牛に赤ワインのソース、チーズやイタリア野菜とともに。これもめちゃくちゃ美味い。

「ドルチェ」
ロンバルディア州のゴルゴンチーズ村の料理。天ぷら、ジェラート、ピューレ、パンケーキ、そのすべてを和食材の蕗の薹で作った料理。

カモシヤ クスモト
06-6455-8827
大阪府大阪市福島区福島5-17-14
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270108/27010572/

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