2022.02.19 夜 世界観に心が動いたとき、必ず味にも心が動く。@ 鮨 三心 寿司 大阪市 10000円〜29999円 ★★★★☆ その世界観に心が動いたとき、必ず味にも心が動く。 数千軒のレストランへ訪問したミトミえもんの経験上、これだけは間違いない。心の動くほどの世界観には完全性があり一貫性がある。これは内装や器だけの話ではなく、所作や表情まで含めたトータルの話でございます。そこにある全ての物事に意味があり、その集合体が1つの世界観を作っているのです。神は細部に宿る。 さて、今回はそんな心が揺さぶられた寿司店を紹介していきましょう。 大阪は谷町エリアにある予約困難の寿司店『三心』。古い長屋の中にあり、無駄のないシンプルな店内、そして優しい光が差し込む設計。向こうに見える景色がのどかな公園だったりすることも手伝い、田舎の縁側のような優しい気持ちに。春にもなれば満開の桜が望めるそうで、その時はその時でまた一味違う感動があるでしょう。 そして、大将の顔立ちも美しいが、所作がまた美しい。この人の握る寿司は美味い、食べる前から確信できます。子供の頃から寿司職人を志したそうだが、独立は意外にも遅かったり。長い期間を修行の身においたそうですが、高級店での修行ばかりではなく、いわゆる”お好み”のお店にもたった経験がある。段取りの素晴らしさを感じたが、きっとこの経験が大きいのでしょう。一流職人、一日にしてならず。 料理からも優しさが溢れ出る。とにかく魚の扱い方が綺麗なのだ。例えば、つまみに、柔らかさと旨味が抜群の明石の蛸があったが、叩くようなことはなくマッサージするように仕込むんだとか。また、素材へのリスペクトだけでなく好奇心の強さも魅力。抜群の風味の有明の海苔などは焼き海苔を使わずに、乾燥海苔を使っていたり。鰤と大根を組み合わせた一品や、ハーブの巻物なんかのユニークなものも。王道の江戸前とは違うキャリアがうむアイデアが面白い。 「百合根の茶碗蒸し」銀餡とともに 「鰯の海苔巻き」バッテラ的なアプローチ。 「蛸」これがマッサージを受けた蛸!塩なしでも十分な味わい。 「伝助穴子」穴子はもちろんだが有明の海苔が絶品。 途中にアクセントとなる料理も差し込むが、ここから握りがスタート。シャリは1つ1つに存在感のあるタイプで、はらりとほどける力加減で握られます。 「白甘鯛」 「鯵」 「赤貝」 「赤貝のひもきゅう」 「白子のすり流し」 「鰆」 「鮪」勝浦 「小肌」天草 「牡蠣」三重県産 「煮蛤」 「車海老」 「クエ」 「春子鯛」 「松葉蟹」 「鰤大根」 「カワハギ」 「雲丹」 「ハーブ巻き」 「玉子」 「プリン」 — 鮨 三心06-6767-0677大阪府大阪市中央区内久宝寺町2-7-14https://tabelog.com/osaka/A2701/A270204/27095402/