2021.10.03 昼 シンプルかつモダン。シチリアンなイタリアン!@シクラメンテ イタリアン・ピザ 名古屋市 10000円〜29999円 ★★★★☆ 名古屋市中区にあるイタリアン『シクラメンテ (Siculamente)』へ。 オーナーシェフである伊藤吉暢氏は、本場イタリアでの修行経験もある本格派。最後はシチリア島で過ごしたそうだが、この影響が最も強いようだ。店名の”Siculamente”は”シチリアっぽい”という意味だし、シチリアの象徴である三脚巴の旗を掲げるなど、シチリア押しであることは疑いようがない。 シチリアは港町につき、陽気で楽しい雰囲気に満ちている。その影響もあってか、当店も高級イタリアンという顔立ちではなく、温もりを感じる空間に。。他客に小さな子供がいる家族が多かったのも偶然ではないでしょう。居心地の良さ、それもきっとシクラメンての魅力なのだろう。 料理はモダンなエッセンスも感じるが、ベースは素朴な田舎料理。ちなみにこれは褒め言葉です。意味のない上っ面な美しさではなく、シンプルで素材に誠実なイタリアンということ。その土台があっての遊び心なので、料理の好感度が非常に高いです。 ランチメニューの8800円のコース。 スターターからさっそくの遊び心を発揮。目が水蛸、口が甘海老になったスマイルな一皿。シンプルながら、シンプルだからこそ美味。 続いてカルパッチョ仕立ての鮪。シチリアといえばマグロの名産地としても有名です。酸味のある泡や赤玉ねぎ、柑橘の風味などと組み合わせ。不思議な組み合わせながらマグロの脂を中心にして、うまく調和しております。お隣で瓶詰めされるのは赤身のオイル漬けのコンフィ。油分が圧倒的な旨味を作ります。 もう1つの前菜は、タナカゲンゲ。鳥取では別名ババアなんて呼ばれるそうですが、淡白というか上品な味。ここにチーズのコクやカボチャの甘味、それに白子の旨味など組み合わせて、インパクトのある素材に変身させる。ワインにもぴったりな味わいを実現しております。 パスタは魚介のすり身の入ったラヴィオリ。炭を練り込んでいるので真っ黒に仕上がります。中から魚介の圧倒的な旨味と塩気が登場。手の込んだ仕事にちゃんと意味を感じさせます。 シクラメンテ特製本日の一皿と銘打った料理は魚介のラグーソースと合わせたパスタ。ソースのリコッタチーズが単体だと重いのだが、合わせて食べると不思議と抜群の相性を見せる。カエインペッパーのパウダーによる風味漬けも吉。ボリューム的にも味わい的にも満足度が高い。 メインはフランス産の仔牛を原木椎茸と一緒にいただきます。火入れにも安定感があり、料理は終始バランスが整っておりました。ご馳走様でした! — シクラメンテ052-252-5090愛知県名古屋市中区千代田2-3-6https://tabelog.com/aichi/A2301/A230105/23044667/