2021.05.11 夜 日本三大銘醸地の「水」が作る日本料理@料理屋そうびき 日本料理 広島市 10000円〜29999円 ★★★★☆ 日本三大銘醸地と称される西条を有す東広島市。広島県最大の人口を持つ広島市の隣の町にあたります。レストランにとっては大きな街であればあるほど有利なものだが、隣町にあっても大きな実績を上げる日本料理店がある。 『料理屋そうびき』 屋号は大将である惣引保允氏のお名前から。ミシュランの2つ星を獲得しておりますが、その定義は”遠回りしてでも訪れたい料理”とされる。まさに王道な広島旅行のついでにはならない、遠回りを必要とする立地にある。遠回りしてても訪れたい料理、つまり、ここにしかない何かがきっとあるという事でしょう。キーワードは「水」、銘醸地たる由縁を形作るポイントの1つでございます。広島県の水は軟水だそうで、これが料理に好影響を与えているのかも。ちなみに、日本料理の名店が並ぶ京都も軟水の街。美味しい日本料理を食べられるポテンシャルがこの街にはある、のかもしれない。 それを象徴するのが、やはりお椀。 渡蟹の真薯のお椀。利尻昆布や鮪節でとった出汁は豊かな味わいを形成しておりますが、土台となる水と調和しているからなのでしょう。水は東広島市が全国に誇る日本酒である賀茂鶴の仕込み水を利用。日本酒に水が重要であることと同様に、料理にも水が重要。出汁や水にばかり注目したいが、渡り蟹はなんと三杯を使ったというボリューム感。色々と満足度の高いお椀になっております。 大将は日本料理からキャリアをスタートするも、独立までに様々なキャリアを経験。安定感のある日本料理の中に、ユニークなアプローチを随所に組み込むのはこの影響なのでしょう。広島の、中国地方の食材をふんだんに使った日本料理、是非お楽しみ下さい。その他の料理のラインナップはこちら。 「黒鮑、加茂茄子、雲丹、蓴菜」伊勢海老と鯛の骨の出汁のジュレを使った爽やかなアウトプット。 「唐墨蕎麦」全粒粉の麺が個性的。サルディーニャ島のボッタルガがもちろん主役だが、鮎の魚醤を少し和えた油そば的なニュアンスも。 「お造り」天然の鯛(山口県産)、虎魚(広島県産)、槍烏賊。勉強不足だったが、広島の虎魚が美味い。これは発見。 「赤ムツの酒塩焼き」ジューシーさの先に少々のパサつきあり。これは相当厳しく見た評価なので、レベル感として申し分なし。 「比婆牛」広島県が威信をかけて復活させたブランド牛。脂の圧迫感は多少あるもののまろやかな旨みには十分のポテンシャルが感じられます。数年後には広島県中の名店で比婆牛が登場しているかも!? 「伊勢海老」木の芽焼きした伊勢海老。ぷりぷりのブリブリ。 「八寸」鯛の酒盗、鯛の子の煮付け、地蛸の旨煮、車海老の寿司、穴子等。 「夏蜜柑のソルベ」 「焼きわらび餅」 — 料理屋そうびき080-1645-3185広島県東広島市西条岡町10-24 第10内海ビル 3Fhttps://tabelog.com/hiroshima/A3407/A340701/34023121/