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2021.03.19 夜

”満を持して”の独立。@鮨 みずかみ

寿司

四ツ谷・市ヶ谷・飯田橋

10000円〜29999円

★★★★☆

満を持して、この言葉がこれほど似合う寿司職人もなかなかいないでしょう。
業界には飯炊き三年、握り八年なんて言葉もあり、一人前の寿司職人になるには十年以上の修行が当たり前とされておりました。ただ、最近では若手の台頭が著しく、30代の職人どころか20代の大将まで生まれております。だが、早ければ偉いという話ではない。長い年月の修行で経て独立した『鮨みずかみ』の大将、水上行宣氏の寿司を食べればきっとそう思いに至るはず。大将のロマンスグレーの髪の毛もオーラを作りますが、やはり名店で磨いた所作や腕は確実なものでございます。修行先はあの「すきやばし次郎」、言わずと知れた生ける伝説小野二郎氏のもとで腕を磨いている。六本木の店舗での修行が長かったそうだが、その期間はなんと二十年を超えております。



酢飯に特徴あり。米酢による酸味がかなり強めで、正直最初の印象は違和感のあるもの。ところが、途中から酸が落ち着いたのか、こちらの舌の波長が合い始めたのか、しっくりとアジャストしてきます。中トロがその気づきを与えたのは偶然ではないでしょう。脂の強い魚体と強い酢の味わいはいつだって相性がいい。強く締めた小肌なんかではお互いに強めの酸で印象を一体化させていきます。メジマグロは漬けに、炙りに。漬けは、品のよさはありつつ塩気がお酒にぴったりと寄り添う。炙りは、藁のフレーバーがスーッとした爽やかな脂と握手していきます。ツメの甘さも際立っており、煮蛤では辛い山葵と上手にコントラストを作っており、穴子ではふんわりとした食感がツメとともに口の中でとろけていきます。甘ったるいって事でもなく、蛤などは余韻に自身の持つ旨味成分がしっかりと口の中に広がります。満を持しての独立。長い修行が作り出すのは、伝統であり、品であり、幅であり。素敵な良店との出会いに感謝。ご馳走様です。

つまみのラインナップはこちら。

「菜の花のおひたし」出汁のほんのり、うまい


「メヌケ」一週間寝かせる。


「平貝の磯辺焼き」


「数の子の味噌漬けと蛍烏賊」


「白イカ」酢味噌で


「鮟肝ポン酢」


「目梶木の醤油漬け」しっとりとした火入れは好感度高し。



握りのラインナップはこちら。

「真子鰈」


「メジマグロ」赤身の漬け。酸味が心地良く、上品な漬けの塩梅のお陰で旨味が余韻として残る。


「赤身」


「大トロ」


「北寄貝」


「鯵」


「車海老」


「トリガイ」


「雲丹」


「メジマグロ」


「穴子」


「玉子」

鮨 みずかみ
03-3230-0326
東京都千代田区一番町3-8 大宮ビル 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130803/13220742/

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