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2021.03.02 夜

石川グループがおくる3本目の矢@蓮 三四七

日本料理

銀座・新橋・有楽町

10000円〜29999円

★★★★★

料理業界に燦然と輝く石かわグループ。10年以上に渡ってミシュラン三つ星店を獲得し続ける「神楽坂石かわ」、お弟子さんである「虎白」もまた三つ星を獲得するという化け物級のグループ。彼らのおくる3本目の矢、それこそが今回ご紹介する『蓮 三四七』。

お父さんである「石かわ」、お兄さんである「虎白」と同様に「蓮」の名前を掲げて神楽坂で創業。2018年に銀座へ移転した際に大将の名前である三科を文字った”三四七”を追加しております。場所は銀座といってもコリドー街と少々忙しないエリア。だが、一度扉をあければ、凛とした空気感がこれとは一線を隠します。ちなみに、この場所は師匠の師匠である「梧洋」があった場所でございます。縁というのは本当に面白い。

石かわグループの料理の特徴。それは日本料理の型から外れることなく、そこにあっと驚く個性を加えること。同様の遺伝子を感じさせつつも、いい意味でシンプルに素材と深く向き合っている印象。例えば、「鼈のお椀」においては、骨の髄から全てを出汁に変化させ、その恩恵を蕪に負わせたり。「筍の炭焼き」ではシンプルにその旨味を引き出すことに徹しております。

食べ物を食べ物で例えるのはどうかと思いますが、甘い甘い本当に甘い玉蜀黍を食べたような錯覚に陥ります。「平目」とともに提供された「ちぢみほうれん草」、これも濃厚な旨味をお酒を振って引き出します。脇役まで美味いことにただただ感心させられます。素材の旨味を堪能させる一方で暴力的な旨味の鮟肝を隣に並べることもメリハリを生んでおります。「河豚のしゃぶしゃぶ」から香る出汁の風味も素晴らしかったなぁ。

ユニークな方向性でいえば、お凌ぎ的な「蛤の飯蒸し」蛤の旨味でとろみをつけて、桜の葉で香りをつけてみたり。白魚を重ね揚げして炙る、そんな処理でまるで1つの美味しい魚の個体のように仕上げてみたり。

「のどぐろの醤油焼き」では水菜の煮浸しと重ねることで、酸味で脂や強いコクを洗い流してみたり。王道と創作、さっぱりとこってり。緩急のついたコースの設計は実に満足感の高いものでございました。

食事ではカレーやフライなんかがあるのも嬉しかったりして。そんな蓮もまたミシュラン獲得店、石かわグループはやはり安泰だ。

蓮 三四七
03-6265-0177
東京都中央区銀座7-3-13 ニューギンザビル B1F
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13221959/

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