「おいしい」を、
すべての人に。

検索

2020.01.25 夜

”生かした”蟹ではなく”生きた”蟹@かに吉

日本料理

鳥取市・鳥取県東部

50000円〜

★★★★★

鳥取県は蟹取県。県をおして蟹をアピールするが、水揚げが日本一なら消費量も日本一。なんと給食でも出される学校があるんだとか!そして、鳥取県が日本一たる所以がもう1つ。それはずばり蟹料理専門店の『かに吉』が存在するということ。蟹を名物に掲げる料理店は数あれど、これだけの蟹料理を食べられる店はそうそうありません。一体どんな蟹料理なのか、その魅力をご紹介していきましょう。

蟹のハイシーズンは冬!!

11月から3月にかけて競りにかけられる松葉蟹。言わずと知れたブランド蟹ですが、初競りで一匹500万の値がついた事で話題にもなりましたね。その松葉蟹の中で競りで一級品をひいてくるのが「かに吉」の大将の山田達也氏。鳥取と兵庫の県境の漁港の仲買でもあるそうで、その目利きには間違いがありません。透明感のある肌、旨味をたっぷり含んだ水分、その香りなど、これまでの蟹は何だったの?というほどクオリティーが高い。

手を使って食べる事も多いのだが、不思議なことに手に匂いが全くつかない。実は手につく匂いは腐敗臭なのだそうだ。地の利と確かな目利きこそが提案できる蟹がここにあるのです。大将曰く、”生かした”蟹ではなく”生きた”蟹、と言うことか。

新鮮がゆえの魅力は、アミューズのように提供された蟹味噌が証明する。雑味が全くなく旨味だけが口にとけていくのです。うーん、これには言葉が必要ない、必要なものは日本酒だけだ。

様々な料理法を駆使して、蟹の様々な表情を見せてくれます。
刺しでは、濃厚な蟹の甘みを堪能。醤油をちょこっと垂らすと鶏卵のような味わい、と説明を受けるがまさにその通り。蟹の刺身は淡白だとイメージしてきた自分とさようなら。

焼きでは、香ばしさとレア感が同居。残った水分こそが旨味なのだが、ここに調味料ばりに香ばしさが活躍します。

松茸だって、肉だって、いつだって水分の残った料理が一番美味い。蟹も例外ではないようだ。焦がさないギリギリのラインを狙うのがコツらしい。言うは易し行うは難し。茹ででは、本当に茹でたの?ってほどにジューシーな味わい。駄目を押すかのように蟹味噌が味わいを増強していきます。

身と味噌を和えた一品など、もはや米なし蟹チャーハンと呼んでいいほどの贅沢。笑 料理としても蟹をフル活用。

蟹味噌をソルベにしてみたり、

同じくサンドにしてみたり、

甲羅酒にしたり、

爪はフライにしたり、

とアイデアで蟹をさらにアップデートしていきます。
メインディッシュは蟹鍋

改めて、鍋に使われる蟹をご覧ください。透明感のある肌とキラキラした水分が確認できますね。出汁と混ざり合っても蟹の旨味に変化なし、いやむしろ出汁のぶん旨味が重ねられております。

繊維をほぐした蟹素麺などは、蟹が繊維の塊であることを再認識させます。

そして、この恩恵を受けた、椎茸、ねぎ、白菜、などの野菜も絶品。さらには、お椀にしてみたり、卵雑炊にしてみたり、その魅力を余す事なく利用し尽くします。ここに味噌も絡めた雑炊には言葉を失いました。

最高の蟹料理、来年の冬もまた食べにきます。ご馳走様でした。

かに吉
050-5869-3320
鳥取県鳥取市末広温泉町271
https://tabelog.com/tottori/A3101/A310101/31000300/

エリア

ジャンル

価格帯

評価

月別アーカイブ