2019.03.01 夜 富山にいる最高にロックな鮨職人!!@鮨し人 寿司 富山 10000円〜29999円 ★★★★☆ ロックを定義するにはテーマが難解すぎるが、常識やマニュアルに従わず好きなことを実践する事といって大きく外れてはいないでしょう。そういう意味でいえば富山県が誇る鮨店『鮨人』の木村さんは最高にロックな職人だ。まず、坊主頭が相場の業界にあって、ロン毛を後ろで結ぶという姿が異色。何より寿司の全てを独学で学んだという経歴がロックそのものでございます。 ネタの多くを構成するのは地元の富山。「越中バイ貝」や「白海老」あたりがスターターを務めます。 富山の湧き水と梅干しだけで作った「茶碗蒸し」などと、富山の水と魚介が挨拶代わりに登場します。 シャリもまた同様で、富山県産のコシヒカリの新米のみを使う。しかも、自家精米までするという徹底ぷりです。塩と赤酢だけで砂糖などは一切使わない。ばっちりと効いた赤酢が、甘海老や白海老のねっとりした旨味と抜群の相性を示します。さらには、富山の2つの名産を使って”紅白”を演出きております。 富山の海の幸はまだまだ続く。地元が誇る、「サクラマス」「ノドグロ」「ブリ」などは圧倒的。 海を泳いだという桜鱒は柔らかい食感の奥に旨味がたっぷり、ノドグロは雄と雌を食べ比べを楽しませてくれる。 ブリに関しては”寝かす”という考えでなく、酸化させないために電流を流し続けて旨味を引き出すという手法を使う。泳いでいる状態を人工的に作っているということなのでしょう。これも間違いなくロックな手法です。 そんな姿が人を魅了するのでしょう。鮪は最高の卸しの呼び声が高い「やま幸」の鮪が入る。赤身の漬けにカマ下にと堪能させていただきましたが、この時期にこのレベルの鮪が入るのは凄い。 ネタをひくのも寿司屋の大きな実力の1つだ。個人的に一番のお気に入りだったのはカワハギの海苔巻き。肝と合わせた圧倒的な旨味にもネタの強さを感じました。 東京にはないもの。これが地方の醍醐味だが、こんなロックな寿司も鮨職人も東京にはいないだろう。いや、ここ富山にしかいない老躯なお寿司屋さんでございました。ご馳走様です。 その他のネタ。 「クエ」 「鯖」 「クルマダイ」 「アオリイカ」 「イクラ、雲丹、白子、水蟹」 「白子」 「穴子」 「最中」 — 鮨し人076-422-0918富山県富山市新根塚町3-5-7https://tabelog.com/toyama/A1601/A160101/16001163/