「おいしい」を、
すべての人に。

検索

2018.05.25 夜

天ぷらの名店、函館にあり!!@田ざわ

天ぷら

函館・松前・檜山

10000円〜29999円

★★★★☆

「来年は作らなくていい。」函館の天ぷら店『田ざわ』では、天ぷらがスタートすると同時に自家製のポン酢ともみじおろしが提供されます。これは毎年正月に作っているそうだが、これを来年は作らなくていいというのだ。そこまで急な話ではないのかもしれないが、どうやら函館の名店は長く続ける気はないようだ。営業日は木〜日のみ、これまでの感謝を込めて席は常連さん達を中心にまわしている。まずは、これだけ貴重な席に座れたことに深く感謝いたします。

さて、天ぷらの前に助走は3品。まずは、アオリイカの沖漬けを雲丹とワタリガニで風味付けしたもの。ケジャンのようなアウトプット。これを北海道の日本酒と合わせます。続く「シマエビの湯葉巻き」、「真子鰈」の刺身は地場のもので、やはり北海道のお酒と相性がいい。前者は豆乳と海老の出汁で作ったとろみで味付け。地場のシマエビは生の状態でも赤いんですって!後者の上品な旨みが素晴らしく、地元で食べられないものの大きな価値を感じます。

天ぷら全体の印象としては、油のストレスが全く感じないこと。まるで種と衣が最初からくっついていたかような密着度です。最近では最高レベルの天ぷらは蒸しものと表現されるが、レアな食感の残った揚げ上がりは技術の高さがゆえでしょう。ちなみに、大将はもともとフレンチを提供するシェフだったのだとか。こうした影響もあるのかもしれませんね。

特に印象的だったのは、骨抜きになったキス。あっ、魚の「鱚(キス)」の話ですよ。身を開くことなく、骨だけを抜いた揚げられたもの。ほくほく、ふわふわ、あつあつなど様々な擬音語が飛び出し仕上がりです。ふんわりした食感は技術の高さの証明です。

大葉と昆布、それにずわい蟹とともに揚げられた「雲丹」、ピーマンの肉詰めのように詰められた「ピーマンと甘エビ」、湯浸しの形でやったきた「鱧」など魅力的な天ぷらが並ぶ。鱧には柚子の風味と秋田産の蓴菜の風味が加わります。野菜では、筍の次のタイミングでやってくる「笹竹」、ジューシーさがたまらない「赤茄子」、素材の味をしっかりキープした「アスパラガス」などが印象に。

一番のお気に入りは「赤メゴチ」。これだけ写真の許可をいただいたほど美しいシルエットですよね。まるで羽を広げた孔雀のような美しさです。独特な香りに弾力のある食感が特徴です。

その他、天種。
「海老頭」「海老2本」「空豆」「アオリイカ」「穴子」「甘味」

田ざわ
0138-56-2023
北海道函館市杉並町23-10
https://tabelog.com/hokkaido/A0105/A010501/1000077/

エリア

ジャンル

価格帯

評価

月別アーカイブ