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2017.11.24 夜

京都に飯田あり!ミシュラン三ツ星おめでとうございます!@飯田

日本料理

京都市

30000円〜49999円

★★★★★

京都にある日本料理の『飯田』。玄関を開けると目に飛び込んできたのは胡蝶蘭の数々。そう、これはミシュラン2018の三ツ星獲得のお祝いの花々です。京都では違った係数が必要なのでは?と疑いたくなるほど重鎮達がこの肩書きを独占してますが、42歳という若さで、京都で三ツ星を獲得した意味は違った凄みがあります。飯田さん、おめでとうございます!

食事をご紹介する前にお知らせです。こちらの飯田さんでは撮影は禁止されております。画像でお見せできないのが心苦しい限りだが、素晴らしい器の数々にも是非注目してほしい。季節を彩る器、時代の変遷を見てきた器などその価値を聞いたら震えがくるものばかり揃っています。こういう器は京都という街、そして実力のある料理人にこそ使って欲しいものです。使わせていただくこちらも見合う成長をしないとですね。汗

お食事のお時間です。「先付」には明石の丸穴子。明石の大きな穴子は伝助穴子って言ったりしますね。皮めだけに入れた炭の火入れが抜群。脂もたっぷりの穴子に、土佐酢でつけた酸味がバランスをとります。

季節の京都に相応しい紅葉の絵付けをした「お椀」が登場。中身は山椒がきいた鶉の団子の下には銀杏餅。上には金時人参・ほうれん草・柚子がそれぞれの持つ彩で器を賑やかにしています。優しい出汁の中に山椒の香りが混ざることで味の変化も楽しむことができます。

個人的に優勝作品は「向付」の白甘鯛。愛媛の八幡山産と素材も一級品。今ではなんと一本6万もするのだとか!海苔を醤油代わりにしたり、雲丹を巻いてみたりと楽しませ方も一級品。もちろん甘鯛だけだと淡白になりがちだが、解決方法がおしゃれすぎます。そして美味しすぎます。

飯田さんの料理への探究心を垣間見たのは「とんぶり蒸し」。とんぶり蒸しって言葉を初めて聞きましたが、完全なオリジナル料理と言っていいでしょう。つくね芋の中にとんぶりを練りこみ、下にはカラスミと鰆、上には丹波産の栗をパウダー状にしてのせます。この栗は丹波唯一の無農薬のものだそう。栗の甘すぎる味は得意ではないのだが、こちらでは出汁と握手してほんのりした甘さに仕上がっています。この料理、なんと構想2年。脇役になりがちなとんぶりを主役に!というところから発想したんだそうです。

こだわりは器だけではないようです。カウンター横には炭火焼きができる空間があるのだが、これも何年もかけて工務店を探したのだとか。煙を出さないように横から吸い込む仕掛けになっており、香りだけは店に広がるよう計算しているのだとか!京都ってある意味アナログだと思ってましたが、さすが若手でもある飯田さんらしさですね。ちなみに、この炭火で提供されたのは、笹カレイ。半干しにした結果、水分が残りふわふわな食感に仕上がっています。

食事は長野県産のお米(佐久)をいただきます。漬物も美味しいのだが、ちりめんと牛肉に白味噌と赤味噌を混ぜた一品が自動的にご飯のお代わりへと誘います。しかもこの牛肉にちょっとカレーの風味をつけてるのがにくいところです。

食べ手としては、正直ミシュランの評価は信用していない。だが、自分自身の舌や目で味わった「飯田」はミトミシュランでも間違いなく三ツ星だ。ありがとうございました、そしておめでとうございました。

その他、料理のご紹介。

「関サバ」番茶で燻製。お寿司のような形で提供。

「進め肴」牡蠣の揚げ物、柿の胡麻和え、渡蟹と長芋の和え物

「炊合せ」源助だいこん、海老芋、京菊名

「水物」とろとろの食感の柿。ブランデーを煮切ったジュレとともに。

「水菓子」栗汁粉。前述の栗と同様で甘すぎないのがポイント。

飯田
075-231-6355
京都府京都市中京区姉小路富小路西入ル南側
https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260202/26016833/

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