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2017.07.01 夜

スペインの郷土料理をリストランテ風にブラッシュアップ!!@Arashida

スペイン料理

鎌倉・湘南

5000円〜9999円

★★★★★

いま一番行きたいところ、それはスペインのバスク地方です!世界一の美食の街と呼ばれるサン・セバスティアンもこの地域にあります。なかなかスペインには行けませんが、スペイン各地の星付きレストランで修行を積んだ男の料理なら日本でもいただけます。

『Arashida』
鎌倉にある嵐田憲和氏がオーナーシェフを務めるお店。バスクへは行ったことがないのですが、美しい自然と清らかな水に囲まれた都市という意味では鎌倉とは共通点を多そうです。バスク気分を味わう意味でも絶好のロケーションといえそうです。

彼のベクトルは郷土料理をリストランテのレベルで仕上がること。スペイン料理らしい繊細さを力強さを併せ持つ。オープンキッキンからみえる強火がエネルギッシュ!なんだか新しい料理に出会えそうな予感。

その予感はさっそく現実に!
コースの最初となるアミューズは「白ネギのクリームのベドロヒメネスのゼリー」。ペドロ・ヒメネスとはシェリー酒のこと。スペイン料理の食前酒といえばシェリーですからね。これをアミューズにもってくるのが洒落てますね!

スペインのスープといえば?そうですね、ガスパチョです。「パルミジャーノをかけた真アジのマリネ」をガスパチョのソースでいただきます。鯵やパルメザンチーズなどの酸味とトマトの甘味がばっちり握手します。冷製のスープで、この日30℃を超えた暑い夏にぴったりです。

そして今度はスペインの伝統料理をリストランテ風に仕上げる。「ソパ・デ・アホ」のオリジナルアレンジ、Arashida風だ。あまり聞きなれない料理ですが、どういった料理なのでしょう?現地ではポピュラーなスープで、ニンニクやベーコン、それに角切りのパンと卵をクタクタになるまで煮たものだそう。ちなみにアホとはニンニクのことだそう。

これをどういう解釈でリストランテまで引き上げたのでしょうか?材料は同じなのだが、いわゆる因数分解を施した料理です。炒めたニンニクにパン粉、チョリソーを敷き詰め卵黄を中央に置いてます。

すでにおしゃれ感満載ですが、さらにコンソメスープをかけて仕上げます。郷土料理をクリエイティブにいただけるなんて素敵すぎます!

もっとも感動したのは「大山鶏のピトゥ風」。本来はスペインの地鶏を使うものらしいが、「風」がついてるから大山鶏でもOKですね。実はこれも郷土料理。真っ黒になるまで炒めた玉ねぎと煮込んだ鶏料理です。

これにスパイスいれたら絶品のカレーになること間違いなし。玉ねぎの甘さと鶏の旨味がサラッとしながらも濃厚な味を形成します。これは素晴らしい料理ですが、とにかく手間がかかるらしいです。海外でも郷土料理が失われつつあるんですね。スペインのみなさん、地元で食べられなくなったらぜひ鎌倉においでください。

その他の料理メモ。

「パン」
燻製バターが信じがたいほど美味。

「カメノテのフラン」
亀の手に似てるからカメノテというが、実はこいつは甲殻類。出汁がよくとれるんですね。優しいながらもしっかりした味に仕上がってます。カメノテ自体もまるで貝類のような食感だ。

「ホワイトアスパラと赤海老を沈めたオマールコンソメのゼリー トリュフビネガーソース」
素材ごとの味も楽しめるが、味が全体的に強いので好みがわかれるところ。海で遊び疲れたような人たちにはすっと入るかもしれません。どちらにしてもワインにお付き合いいただくのが必須となります。

「イカのアロスメロッソ バスク風」
アロスメロッソって何ですか?パエリアとはまた違う米料理のようです。魚介のスープを米に吸収させ、米の香りやとろみがスープに逆輸入させます。パプリカですかね?隠し味っぽいエッセンスがスープをひとつ上に仕上げている。

「スズキのサルサベルデ」
これもバスクの伝統料理なんですって。アサリとパセリがソースの役割も果たしてます。

Arashida
神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-7-20 山口ビル 2F
https://tabelog.com/kanagawa/A1404/A140402/14037922/

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