日本一の呼び声高い『くすのき』を訪ねたのは3回目。一緒に食事などもさせていただく機会も多いので、もう何年も通っているような気持ちになります。きっと「くすのき」のほんの一部しか見れてないのでしょう。まだまだ名古屋の地を往復する必要がありそうです。
今日はまるで「割烹くすのき」と呼びたくなるようなラインナップ。実際に楠さんは日本料亭で修行し、特に河豚料亭で8年を過ごしたそうだ。主役はこの「河豚」だ。今回は冬のくすのきを堪能させていただきます!
最初から割烹くすのき全開です。
河豚の白子を酒蒸しして、裏ごししてペーストに。これを河豚の皮のゼラチン質で固めるのだ。言葉だけでは想像できませんね。是非写真を見てください。この美しい日本料理は河豚だけの旨味で構成されます。続くのは、河豚で作った醤油を馴染ませて炙りをかけた皮。これも河豚全開です。
くすのきの河豚は三河湾産。この時期は貝が旬を迎えますが、三河湾の河豚は殻ごと貝を食べてるんですって。上歯がかなり発達しているのが特徴だそう。貝の旨味が加わった河豚は最高級の一品。10日間寝かせたとらふぐのお造り、河豚の出汁たっぷりのお椀と続く。どんどん懐石料理感が高まりますね。
もちろん天ぷらも忘れてはいけない。白身じゃないんですよね。河豚の味は淡白っていったのどいつだ、手を挙げろ状態です。素材の味をひきだすのが楠さんの信条。これが河豚の本当の味ですか!下仁田ネギの中心部だけを使ったネギダレも絶品です。
河豚といえば忘れてはいけないのは白子ですよね。
まずその大きさをご確認ください。お化け白子の登場です。6.2キロのお身体の持ち主からとれたそう。これは罪の味がする予感しかしません。もちろん天ぷらしちゃいます。白子の天ぷらはもはや飲み物です。カレーと麻婆豆腐に続く飲み物の誕生です。
白子は「すり流し焼き」でも登場。もはや和製のグラタンですね。。乳製品なしなど信じられないです。百合根で甘さと海老芋でねっとりした食感をだしてます。
河豚の「骨付き」の部位、河豚の出汁で作った「煮凝り」などと様々な表情を見せてくれるが、最後のご飯ものもインパクトが凄い。河豚雑炊の白子のせからスタートして、河豚や魚で作ったふりかけをかけたり、シンプルに海苔をかけたり、最後は6年熟成のカラスミまで。ご飯もの4連発で身も心もいっぱいです。
河豚の話ばかりじゃ他が可愛そう。だってみんな主役クラスですからね。印象的だったものをいくつか紹介。
「白魚」名古屋じゃなきゃ食べられない一品。骨の中の旨いところを身に戻します。
「ふきのとう」なんと手渡し!もはやアングルが寿司屋ですね。笑
「もろこ」もはや彫刻です!水分が抜けるとともに臭味がなくなる。この人やっぱり魔術師かも。この写真みてください。笑
「イチゴのデザート」デザートだってプロフェッショナル。なんと144個目の新作です。笑
その他の幸せなをくれた食材たち。
「海老頭」柔らかい。堅い部分は全部とる。
「海老」塩の価値を再確認。甘い!
「筍」
「百合根のすり流し」
「墨烏賊」一週間
「椎茸」
「蟹」会話ドロボー、うまいなぁ、味噌もうまいな
「墨烏賊のワタ和え」柚子胡椒
「青柳」
「平目 えんがわ 肝 内子」
「平目」白身がしっとり仕上がるのがすごい。
「平目」今度は野菜ダレで。とろみは野菜の旨味
「下仁田ネギ」下仁田ネギダレで。合うに決まってる。笑
「山ごぼう」二ヶ月おく
「牡蠣」
「赤ナマコと生のこのこ」早口言葉みたい。こいつも会話ドロボー、酒ドロボー。
1回目の訪問
「「天ぷらの概念よ、さようなら。」@くすのき」
https://blog.33inc.jp/2016/07/08/29863/
2回目の訪問
「極限まで素材と向き合う日本一の天ぷら!!@くすのき」
https://blog.33inc.jp/2016/10/14/29827/