2017.02.17 夜 寿司といえばどこのエリアを思い浮かべますか?@鮨 久いち 寿司 上野・浅草・日暮里 10000円〜29999円 ★★★★☆ 寿司ときいてどこのエリアが思い浮かびますか?大多数の人が銀座と答えるでしょう。単純に店舗数が多いこともあるが、その中で競争に勝ったものだけが生き残る本物感も銀座=寿司のイメージを作っているでしょう。江戸前鮨の「久兵衛」や「すきやばし次郎」など知名度もさることながら、その価格も一級品です。 寿司の市民権は銀座のものかもしれないが、浅草だって負けてない。むしろ江戸前という言葉にはむしろ浅草のほうがしっくりきませんか?天ぷら、蕎麦、鰻も然り。もちろん寿司においても例外ではない。歴史という点においては銀座も大きく上回る。例えば、慶応2年(1866年)創業の弁天山美家古寿司や明治36年(1903年)創業の紀文寿司など100年を越える老舗もざらです。 さて、本日訪ねた浅草の鮨店『久いち』。大将の出口威知郎氏は3代目で創業から80年を越える老舗だ。面白いのは修行先が銀座であったこと。勘のいい人なら気付いたかもしれませんが、久兵衛で13年間修業を積んだそう。漢字を一文字いただいたのですね。兄弟弟子には銀座のミシュラン獲得店「かねさか」さんなんかもいるそうだ。 銀座の高級店のようなおまかせ一択ではなく、コースは細分化され、顧客ニーズに答えようという意志を感じる。さすが、観光の街ですね。大将の柔和な接客も居心地がよく、会話を肴にお酒が進むパターンです。 さすがは名店で身に着けた技術。つまみも握りも安定感が抜群です。様子見で下のほうのコースにしてしまいましたが、一番上でお願いしても大丈夫な安心感があります。最初はつまみをいくつか。「烏賊の塩辛」や「カワハギ」の肝和えなどと日本酒の相性の良さは説明の必要がないでしょう。 「サヨリ」が最も印象的。透明さが売りのサヨリですが、〆てから寝かせることで白く色づいてます。食感が結構でてるのが面白い。赤酢をブレンドしたというシャリでばっちり合います。 穴子のツメは久兵衛から譲り受けたそうですが、ダメにしてしまって一から作り直したそうです。このツメの甘さ加減がいいんですよ。季節ではない穴子をしっかり仕上げてらっしゃいます。ある意味技術の高さの証明ということでしょう。 そーいえば、銀座久兵衛の「久」一文字を店名にした店は少ない。ある意味銀座が認めた寿司屋ということになりますね。江戸前の街で、寿司の聖地が認めた職人が握る。浅草においでの際は是非! その他、メモ。 「シメサバ」 「平貝」 「平目の昆布締め」 「甘鯛」 「烏賊」 「漬け」 「大トロ」 「小肌」 「ホッキ貝」 「白海老」 「雲丹」 「鉄火巻き」 — 鮨 久いち03-3874-2921東京都台東区浅草3-18-8https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13021324/