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2016.07.10 昼

「蕎麦という名の芸術作品」@薮蕎麦 宮本

そば

焼津・藤枝・御前崎

3000円〜4999円

★★★★★

蕎麦の家系図は非常に面白い。「更科蕎麦」「砂場蕎麦」「藪蕎麦」の三大系統が有名だが、それぞれ、ご子息やお弟子さん達が今に技術を伝承している。

今回紹介するのは「藪」の家系。「かんだやぶそば」を筆頭にその息子の「並木藪蕎麦」、またその息子の「池之端藪蕎麦」と続いていく。そして、池之端で9年の修行を重ねた宮本晨一郎氏の店が本日の舞台。場所は静岡県島田市。ご主人のお名前をとった『藪蕎麦 宮本』だ。

そばは二種類。ざるそばと手挽きの蕎麦の準備がある。双方共通ではあるが、もはや芸術の域に到達している細切りに注目してほしい。撮影が禁止なので芸術作品を見るには是非現地に足をお運びください。

毎朝石臼で挽いたという蕎麦の香りは鼻を突き抜けていく。正反対であるはずの喉越しも持ち合わせている。パーフェクトといっていい。蕎麦つゆは藪らしい辛口のつゆ。香り高い蕎麦に合わせるにはこれくらいの存在感が必要かもしれない。そして、静岡らしい山葵の香りの品の良さには驚きを隠せない。

粗探しをするとすれば量の少なさくらいだ。もはやわんこそばレベル。いや、むしろ色々楽しめるという点ではそれもメリットといっていいかもしれない。

かき揚げも絶品。からっと揚げられた立体的なかき揚げで、中身の海老はほぼレアな仕上がり。素材の旨みは一切失われていない。これも素晴らしい。

いや、1つだけ弱点を見つけた。絶品の蕎麦を食すには、静岡まで来ないといけないことだけが問題だ。

薮蕎麦 宮本
0547-38-2533
静岡県島田市船木253-7
https://tabelog.com/shizuoka/A2203/A220302/22000036/

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