自然とともに生きる。ビジネスの基幹が都市圏に設置されている以上、そうそう願いではない。だからこそ、旅行だったり、温泉だったりと自然に近い環境に癒しを求めるのでしょう。こんにちは、岐阜初登場のミトミえもんです。
さて、名古屋から車を走らせること1時間超。たどり着いたのは岐阜県瑞浪市。山に囲まれた自然に恵まれた街に癒されます。この素晴らしい自然をまるごと頂くことができる店。それが『柳家』である。
大きな囲炉裏に囲まれた個室。個室に1つずつ必ず「焼き手」がついてくれる。焼き手は4人いるがすべて家族なのだとか。ちなみに名古屋の錦の店も家族の経営なのだそう。お子さんは娘さんが3人だそうで跡継ぎ問題も大変なようだ。
本日は長女の娘さんにご担当いただきます。
「へぼの甘露煮」
へぼとは蜂の子。何時間も煮た濃厚な味付け。
「鴨皮(尾長鴨)」
鴨が提供する初めての味との出会い。臭味とは違う種類の強さはさすが。これで柳家かうなってしまいます。
「真鴨のロースとささみ」
深い赤。人工的には生み出せない自然が作り出す美しい赤である。柔らかさの中にある程よい弾力は完璧で、旨味は人間の口のサイズでは処理しきれません。地産地消のメリットは完全に享受いただけます。
「猪のロース」
岐阜には畑も多い。自然と畑を荒らしてきた猪達が捕獲される。農家の方々には申し訳ないが、おかげで最高の餌で育ったことになる。その影響なのか、脂はしつこくなく旨味がたっぷり。マスタードでいただきます。
「鹿のロース」
これだけ脂の充実したシルエットの鹿肉とは出会ったことがない。今まで食べた鹿肉の中で、いや今まで食べた肉の中で一番脂がうまいかも。溶けるほどの融点なのだが、あっさりしてるのが驚きだ。こちらは柚子呼称で。
「コガモのロース」
なんと半身を丸々なんだとか!本日4人で貴重なコガモを2匹分。こんなに贅沢していいんでしょうか。ドッキリとかじゃないですよね。焼き手は娘さんが担当してくださいましたが、彼女が一番お好きな種だとか。こちらは安曇野本わさびをたっぷりつけて。
「猪鍋」
自家製の豆味噌でこさえたという猪鍋。肉の旨味はもはや説明する必要もあるまい。量も凄まじいです。4人で三杯ずつ。お腹はち切れそうです。
「自然薯ご飯」
最後を飾る自然薯は瑞浪産。どこまでも地の料理を堪能できる。
冬の岐阜はジビエの季節。これまで出会ったことのない味は、単純に新鮮だからという理由だけでは説明できない。ある意味自然(生きている)に一番近い形で提供することが秘訣なのだろう。ストレスを与えずに捕獲する猟師の腕による部分が多いそうです。
また、春は山菜、夏は天然鮎と天然鰻などを提供している。すべてが自然そのもの。世界で一番美味しい料理はやはり「自然」そのものなのかもしれない。次はまた春から夏にかけてお邪魔します。
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柳家
0572-65-2102
岐阜県瑞浪市陶町猿爪573-27
https://tabelog.com/gifu/A2103/A210301/21000023/