2016.01.10 夜 齢八十三にして現役で鮨を握る男。今日は勉強させていただきました。@寛八 寿司 上野・浅草・日暮里 10000円〜29999円 ★★★★☆ 齢八十三とはどういう年だろうか。オノヨーコ(歌手)、金田正一(野球)、藤子・F・不二雄(漫画家)、大山のぶ代(声優)各界の重鎮の名前が並ぶが、いまだバリバリ現役という人は少ない。ぱっと調べた感じ、黒柳徹子さんと天皇陛下くらいなもの。サラリーマンであればとっくに引退している年齢。つまり現役であること自体がすごいのです。まさに昨年引退した山本昌状態です。 話が趣味にそれていきそうなので、一度戻します。齢八十三にして現役の男。その男が『寛八』のご主人。今日もカウンターで力強く鮨を握っております。 鮨を握って67年。22店舗で修行を重ね、独立すること52年。積み重ねてきた数字は否定することができません。これだけでも尊敬する値である。 その経験は後に継ぐべきもの。色々教えていただきましたが、特に山葵についての講義が印象的。刺身に山葵をのせて食べていたが「溶いて食べなさい」。山葵醤油ということではない。山葵自体を溶くと風味が増すのだそう。実際にビフォーアフターで匂いを嗅げば差は歴然。アフターは鼻にツンときました。これをネタによって計算してるのだとか、このご主人山葵の使い手である。 一つめのキーワードがこの「山葵」冷えた体を温めるためお燗をお願い。合わせて刺身を少々切っていただきます。好きなネタは青魚(ひかりもの)と伝えると、青魚のフルコースでスタートします。 青魚のお刺身を3つ。「小肌」「鯵」「鯖」 小肌には山葵をたっぷり。鯵や鯖は生姜醤油で。「蛸の柔らか煮」にもやっぱり山葵。山葵の使い手の実力を堪能させていただきます。 2つめのキーワードは、すでに出てきた「生姜」「鯖」と「鰤」を生姜を効かせた味付けで提供いただくが、これが絶品。 脂身の多い魚向けなんでしょうか?かなりのお気に入りになりました。 最後に紹介したいのは「海苔」ここの海苔の風味はもちろんパリパリ感が心地いい。写真などとっている暇がないくらい、とにかくしける前に口に入れてください。 軍艦や巻物は当然この海苔を使用。中でも大将が自信をもって提供する「カッパ巻き」がうまい!海苔の風味と胡麻や胡椒が素晴らしいハーモニーを奏でます。 山葵、生姜、海苔。本来主役にはならない素材の印象が強かった。カッパ巻きなんていい例ですよね。少ない素材で素晴らしいものを作ってきたのは時代の影響もあるのかもしれない。ネタだけに頼らない意識の高さは、他のことにも通ずるものだと思います。鮨だけでなく、人生も勉強させていただきました。 — 寛八 本店東京都台東区台東4-29-15 上野永谷タウンプラザ 1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1311/A131101/13003613/