絶品のトリプルスープに「旨い」と鳴いてしまいました。@SOBA HOUSE 金色不如帰

不如帰。この言葉を見て徳富蘆花と戦国の三武将を思い起こします。店名の由来になったのうは後者。

「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」天下統一を成し遂げた豊臣秀吉の性格を表した句です。店の暖簾にもこの言葉が記されます。

旨いと言わないなら、旨いと言わせてみせようということでしょうか。さすがに信長の「殺す」は捕まっちゃうし、家康の「待つ」のも店潰れちゃいますしね。スープの特徴はトリプルスープ。

豚主体のスープ、乾物の和風だし、蛤の３つが絶品のスープを生み出す。このベースのスープを醤油、塩それぞれが飛躍的に味を向上させます。

まずは「煮塩豚（醤油）」（1050円）苦労して作っただろうレシピを惜しげもなく披露する。丸大豆の濃口醤油と丸大豆本醸造の白醤油のブレンド。そこに、３種類の貝、乾物、鮮魚、肉を大量に使用して旨味を抽出したそう。複雑なレシピはかなりの研究の結果なのでしょう。

第一印象は、蛤の旨味スープを感じる。これは旨い。次に伝わってきたのは、フランス産高級茸のセップ茸。いわゆるポルチーニ茸を香づけに使用してるそう。さらに、フレーク状にしたセップ茸が味にアクセントを加えます。

三河屋製麺の全粒粉入りらしい独特な風味もスープと完全にマッチ。中細ストレート麺がパツンと口の中に心地いい。次は「煮豚塩そば」（1100円）美しい色。店の名前の金色にふさわしい。

圧倒的に白トリュフがガツンと強力なインパクトでやってきます。こちらもモンゴル岩塩、沖縄産海塩の2種類をブレンドしているそうです。醤油と違い蛤スープが下支えをして深み作りが仕事のようですね。豚の背脂を塩漬けにしたラードも実験的で面白い。個人的には塩がおすすめ。

ピンク色の低温調理のチャーシューは絶品。これは醤油も共通。弾力があり噛むたびに旨味が口いっぱいに広がります。それでも重さを感じないのは素材の良さだろうか。

不如帰は醤油と塩だけでは止まらない。2ndブランドは煮干し、3rdブランドには欧風味噌や鶏肉出汁の中華そばなど、ラーメン界のすべてのジャンルで天下統一を実現するかもしれない。ミトミえもんも鳴されてしまいました。

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