「おいしい」を、
すべての人に。

検索

2015.11.28 夜

四川料理の伝統を名にも料理にも。趙楊で修行を積んだ腕は圧巻の料理を作り出す。@蜀郷香

中華料理

四ツ谷・市ヶ谷・飯田橋

10000円〜29999円

★★★★★

三国志。歴史書としても人生訓としても多くの人々を魅了し続ける一大コンテンツ。魏呉蜀の三国時代の歴史を述べた歴史書である。

店の名前の『蜀郷香』にも三国志の一国と同じ蜀の文字。蜀は現在の四川省に位置しており、四川料理を提供する店の屋号としてふさわしい。四川料理自体も中国古代の蜀の時代が起源というのだから尚更だ。三国志の英雄である劉備も食べていたということでしょうか。ロマンですね〜。こうなれば残りの2文字も調べてみましょう。「郷香」とは古き良き伝統の香りという意味。四川料理の伝統を引き継ぐ意志を表すのでしょうか。その確認は舌に預けたいと思います。

コースは、「郷香」(5500円)と「旬香」(8000円)の2種。予約制のコースもあるようですが、当日は選択肢が2つだけ。もちろん最上のものをいただくのが定め。「旬香」コースをいただきます。

「季節の前菜5種盛り合わせ」

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: original1-256.jpg


前菜から全力でプレゼンテーションが始まる。辛味、酸味、甘味などあらゆる味付けの能力を示す。特に辛味においては一辺倒ではない様々な顔を持つことを教えてくれます。すべての味覚が起こされたようです。

真ん中に「牛スネ肉とハチノスの麻辣ソース和え」。正面に置かれるのは「豆腐干、鯛の唐辛子煮」。ここから反時計周りに、「オシドリの酸味がけ」「菜の花と蟹身、あん肝の青山椒ソースかけ」「自家製チャーシュー」が並びます。これだけ味覚を刺激するものが揃うので、当然酒の消費も早い。すっきしりた紹興酒「紅琥珀」を合わせます。

肉料理に、「牛舌の煮込み」里芋とターツァイが添えられます。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: original2-256.jpg

煮込みのタレには細かく砕いた唐辛子が浮かぶ。この辛さが柔らかいタンや芋に染み込んで大変美味な仕上がりです。濃厚な味付けは割包に包んでも味が失われない。ただただ、うまいです。

海鮮料理には、「カキの香り炒め」

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: original4-210.jpg

山椒の実が口の中で先行してしびれを生み出し、牡蠣の衣には唐辛子の辛味がじっくり絡みつく。身のしっかりした牡蠣がシェフの腕で生まれ変わります。器に同席するのは、まこもだけ、金針菜、パブリカ。

野菜料理には、鹿児島産の「新タケノコの炒め」周りには十分に味付けられた挽肉と銀杏が付き添います。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: original5-144.jpg

「汁なしタンタン麺」

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: original6-102.jpg


30回以上かき混ぜて下さい。底に沈む麻辣を全体にからませる。白胡麻を散らしてあるが、その麻辣が強めで胡麻っぽさは弱い。印象としては油そばのような印象です。麺はもちもち。

「麻婆豆腐」山椒の匂いが白ご飯を求めさせる。それに気づいたわけではないだろうが、白ご飯入りますか?と。はい、いただきます!山椒がかなり強くご飯はいくらでも食べられそうです。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: original8-54.jpg

古き良き伝統を大切にするコンセプトらしく、麻辣と山椒がよく効いた四川麻婆豆腐です。

熱々の「フカヒレと蟹肉のスープ」と

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: original9-48.jpg

「栗と豆乳のプリン」でコースを修了。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: original10-36.jpg

麻辣を巧みに活用した伝統に忠実な四川料理でありながら、旬の食材を利用しながら新しさも追求するグレードの高い中華料理であった。

ちなみに、オーナーシェフ菊島弘従氏はあの超高級中華である『趙楊』で修行。薄暗い照明や白いテーブルクロスなどセンスの良さを感じます。これで当日予約が可能なのだとしたら、相当な穴場を見つけたという気分です。


蜀郷香
03-3356-0818
東京都新宿区舟町5-25 TSI FUNAMACHI 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130903/13115724/

エリア

ジャンル

価格帯

評価

月別アーカイブ