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2015.02.18 夜

中華の香りをまとった創作和食の世界。@赤坂 丈太郎

日本料理

赤坂・永田町・溜池

10000円〜29999円

★★★★☆

日本文化を背景に会席料理の新たな可能性を追求する。店主である増田雄一郎氏の目指す道。和食に中華料理のエッセンスを注入し、大胆かつ繊細に融合させ、舌だけではなく五感で楽しめる会席料理に仕上がっております。この理想は店主のルーツに端を発します。

店主の経歴は、長野県の割烹店で修業をスタート。その後、松本・扉温泉『明神館』料理長、上海料理の名店『シェフス』の料理長と日本料理の土台の下、貪欲に中華のエッセンスを吸収しております。

そして、2009年12月。『赤阪 丈太郎』オープン。赤坂の氷川公園の目の前、日本庭園のような飛び石の外階段をあがると非常階段のような無機質なドア。このドアはポジティブにとればお忍び感を作ってくれます。きっと構造上なのでしょう。裏口のようで一瞬たじろぎます。

開けると暖簾に丈太郎の文字。店にはジャズが流れる高級感のある内装。先に入店したおいらに上座の位置まで教えてくれます。そんなにガキに見えたかな?笑

窓辺のテーブルかカウンター横のテーブルを勧められましたが、デートでもないし、寒そうだからカウンター近くのテーブルの席を頂きます。ちなみに窓辺は冒頭のように氷川公園と隣接していて都心なのに抜けた景色が堪能できます。

長くなりましたが、料理。今回は13000円のコース。

【付出】
・ホタテの筍の味噌和え…シャキシャキの歯ごたえでシンプルな味。最初の料理としての配慮を感じる。

・ばちこ…ナマコの卵巣を干したもので三味線のバチに似ているのが由来だそうです。なんと1枚つくるのになまこ30個~50個が必要で高級珍味のようです。磯の香りも広がる味は酒のつまみにぴったりな一品。

【煮物椀】 蛤のお吸い物
野菜崩して、色んな薬味達が握手。身のしっかりしたはまぐりの出汁がいっぱい。

【向付】 平目、ホウボウ、ツブ貝

【凌ぎ】 白菜と金華ハムのスープ
白菜の出汁がたっぷり出ていて、金華ハムの塩気と握手。この絶妙な出汁はぴったり45分茹でることで実現。研究にかかった苦労に頭が下がります。(これが一番のお気に入りなのに写真撮り忘れた)

【箸休】 白魚の天婦羅
味もさることながら、お皿と白魚の大きさのコントラストがなんともお洒落。山椒塩でいただきます。

【強肴】 黒毛和牛
黒毛和牛を利尻昆布で包む。これを番茶でいぶして香りづけ。今回の場合は黒毛和牛の味付けです。煙で味付け、なんとも趣深い。肉の旨味がいぶされた時間分凝縮されておきます。

【ご飯】 金華ハムのチャーハン
パラパラな食感のチャーハンではない。ふわふわという表現のほうが近い。炊き立てのご飯だとこういった食感が生まれるそうです。風味が際立つ金華ハムは提供直前に混ぜる。こうすると風味が前面にでてくるそうです。ふわふわな炒飯に風味豊かな金華ハムですよ、味は筆舌に絶します。蟹の味噌汁と合わせて一瞬で完食。

最後は水菓子とハーブティーをいただいてご馳走様です。

年齢の若さに反比例する経歴。しっかり深い部分で日本料理に中華料理のエキスを注入していて、今後の増田シェフの創作への意欲と発想に期待せずにはいられません。


赤坂 丈太郎
東京都 港区 赤坂 6-6-29 サンバレー赤坂 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130801/13103213/

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