2014.09.25 夜 食材・特性・風土・気候の全てを意識した京料理の神髄!@と村 日本料理 赤坂・永田町・溜池 50000円〜 ★★★★★ オフィスが虎ノ門に引っ越して約4か月。近くて遠かった『と村』さんについに来訪。入口からシンプルなのに、名店が漂わす独特な雰囲気。入口も2重になっていて配慮が感じられます。 3人でしたが一番奥の座敷を贅沢に使わせていただきました。本日はコース。(35,000円/人)総じてですが、主役は食材そのもの。その食材を最大限に引き出すにはどうしたらいいのか、ということを追求した味付けです。 ・このわたの茶碗蒸し日本三大珍味に数えられるナマコの腸。出汁が浮かびあがり、中ほどを卵、奥にはこのわたと3層の茶わん蒸し。1層1層の味が全て完成されていている。 ・うなぎの蒲焼ともち米青森の天然うなぎ。蒸さずに出してるので、フワフワの触感ではなく、素材そのものの持つ弾力が感じられる。 ・蒸し鮑これは驚き。鮑の触感ではない、箸で切れるほどの柔らかさ。口の中の歯ごたえは驚きという言葉でしか表現できない。 ・トリ貝とと鯛のお造り脂ののってる素材は一瞬で溶けるといいますが、この方々は真逆です。鮑同様の恐ろしいまでの柔らかさをもったトリ貝と鯛の素材の強さは今までない食感。 ・松茸と鱧のお吸い物季節ですものね。超肉厚の松茸です。歯ごたえありすぎ。鰻も同様でしたが、骨抜きなどもやりすぎてない印象。これも素材を生かすためなのでしょうか? ・赤座海老「尻尾から食してください。」と一言。うーん、尻尾の味付けは少し物足りない感じもしました。海老味噌?までたどり着いた時の衝撃。濃厚で今までのシンプルさとの比較が楽しい。全て計算されてるのでしょう。 ・落鮎(蓼酢付)産卵期のあゆ。本日10匹のみの貴重な品。もう生まれるだろうレベルの卵の持ち方。蓼酢は初めての経験。苦みが塩と相まって味のステージがもう1つ上に。ちなみに、骨は大将自ら抜いてくれました。 ・とうもろこしの冷製スープ ・茄子のお浸しもはやここまで来ると理解不能です。どうしてこんなに柔らかいの?箸が鋭利な刃物がと誤認してしまいます。積極的な味付けではなく、出汁と生姜で素材の味を邪魔しておりません。 ・サンマの山椒煮(赤味噌+白飯)山椒の香がたまりません。旬なサンマも幸せです。 ・卵の葛焼カスタードを焼いたような味。上品な味だが、甘いものは得意ではないので、コメントは差し控えます。 流行りの創作料理とは異なり、京料理のポリシーに忠実なお店。食材、特性、風土、気候の全てを意識した、京料理、日本料理の神髄を感じました。 ―と村03-3591-3303東京都港区虎ノ門1-11-14 第二ジェスペールビル 1Fhttps://tabelog.com/tokyo/A1308/A130802/13005027/